涙が出ても - BAEKHYUN - (ページ42)

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雨ページ42

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ポツポツ...

リビングの窓に水滴

「...あれ、雨か」

昼間はあんなに天気良かったのに

「...ベク...まだ撮影かな...」

すでに時間は深夜を回っていて
それでも連絡はまだだった

そんな時

＿＿＿＿＿♪

急に鳴った玄関のドアベル

「えっ...?」

玄関に走りドアを開けると
なんとそこにはずぶ濡れのベクが立っていた

「どうしてっ...!?」

水滴が落ちる前髪の奥から
目を細めて笑う彼

「風邪ひくじゃん!」

彼の手をとり
無理矢理バスルームに連れて行った

「ここ、座って!」

明日も仕事なのに
風邪でもひいたらどうするつもりなのか

色々ツッコミたい気持ちを抑え
ドライアーで彼の髪を乾かす

ベク「あははっ...」

「あははじゃないでしょっ...!」

どうして私の家がわかったかなんて
きっとジュンギしか教えた人はいないけど

「事務所の人は?マネージャーさんは?」

ベク「もう言ってあるから」

「...っ」

どうしても心配で

「どうやってここまできたの?」

ベク「撮影場所近くて歩いてきた」

「だからこんなに濡れたの?」

ベク「そうそう」

そう言いながらまた笑う彼

「...本当にのんきな人ね」

ベク「あははっ」

まるで子供に言い聞かせているような
そんな気分にもさせられて

ベク「だってさ」

「...?」

ベク「すぐ会いたくて」

「...」

ベク「Aのそばにいたくて」

優しそうに笑いながら
平然とそんな言葉を口にする

こんなにピュアな人
人生で初めて出会ったかもしれない

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