涙が出ても - BAEKHYUN - (ページ37)

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付き合いたいページ37

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シーンとした車内

「...」

ベク「...」

黙っていると
ベクが私の右手を取った

「...っ」

ベク「...跡になってない?」

「...ん」

ベク「そっか」

包帯の上から
スッと撫でる

「...なんで」

勝手に動いた口

「なんで会いに来たの」

隣に座る彼の目を見つめた

「...可愛い子なんて毎日みれるでしょ」

皮肉っぽく言う

だけど

ベク「俺言ったじゃん」

「...?」

ベク「惹かれたかもって」

そういや出逢ったあの日の別れ際
そんなこと言われたような

ベク「一目惚れ」

「...は?」

急に言われ
固まる身体

「...」

ベク「...ごめん、突然」

「...っ」

ベク「それを言いたくて」

「...」

ベク「今日は来たんだ」

アイドル=ハンソル
そんなイメージが脳裏にできてたけど

ハンソルみたいじゃない
アイドルもいたんだなって

ベクの言葉を聞いて感じた

だけど

「...」

ベク「好きだ」

「ぇ...」

あまりにも唐突すぎる
その言葉に言葉を失った

対してお互いのこと知らないのに
対して話してもないのに
対して会ってすらないのに

「本気で言ってる?」

相手は大物アイドル

"一目惚れ"なんて言ってるけど

そんなの
他の女にも言ってるかもしれない

ベク「本気だよ」

「...」

ベク「本気だから、直接言いたくて」

「やめてよっ...」

続けようとした彼の言葉を遮った

「そんなのっ...絶対嘘っ...」

ベク「嘘じゃないっ」

「なんで?私のなにがいいの!?」

声が上がり
泣きそうになる

私のことなにも知らないくせに

そんな立場で

私の事バカにしてるの?

また蘇る
あの恐怖

バンからおりようとした私の手を
ベクが握った

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