涙が出ても - BAEKHYUN - (ページ30)

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また強くページ30

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自由自在に動かせない手

それでも日が経てば慣れるもので
工夫した生活が始まった

そして

あれから何度もかかる
スヨンからの電話

「...ごめん」

しばらく会わないでおこう
そう思ってかからないままだった

スヨンのことも心配だけど
いまは自分と向き合わないと

色んな思いに押しつぶされそうで

＿＿＿＿＿♪

「ん...?」

登録されていない番号からの着信

『はい...』

?『出たっ』

聞き覚えのある声

『...』

?『ベクヒョンだよっ』

『っ...』

ベク『切らないでお願いっ』

『...』

ベク『聞いたよ』

『...』

ベク『ジュンギさんに』

『...そう』

ベク『手、平気なの?』

きっとヒョミン社長が
ジュンギに言ってジュンギがベクに...

『平気』

ベク『ペンとか持てるの?』

『...ん、少しだけ』

ベク『...なにがあったかは聞かなかったけど』

『...ん』

ベク『教えてくれない?』

どうして

どうして私に構うの

聞きたいけど聞けない

それでも

『あのさ』

ベク『ん??』

『ベクには関係ないでしょ』

ベク『...でも心配で』

『心配なんか余計なお世話』

ベク『...っ』

『頼んでないんだから心配なんてしないで』

また強く当たった

今まで遊ばれ続けて
私ばっかりが尽くしてきて

今回はベクからばっかりで

怖いんだ

このままベクに甘えていきそうな
自分が見えて

『もう...しばらく連絡しないで...』

ベクはなにも言わず

私の言葉を最後に
電話が切れた

「なんなのっ....」

わけも分からず涙が出る

「どいつもこいつもっ」

"私は人を本気で好きになることも愛することもしない"
"私の選んだ生き方"

それがどんどん崩れていく

そんな予感しかしなくて

「...っうっ...」

怖かった

.