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空気もだんだん肌寒くなった頃
大学が学園祭のため
1週間ほどの休みができた
「ふふ、何がいいかな〜」
つい頬が緩んでいく
最近、紫耀くんが新しい香水を付けだした
「えっ！なにこの良い匂い！！」
紫「分かる！？新しいの買っちゃった〜」
「いいな〜私もつけてみようかなー」
そんな流れで、香水を買いに外に出ている
「ん？こんなところに花畑なんてあったかな？」
久しぶりに通る道に
新しく花畑ができていたから少し覗いてみることにした
薔薇はやっぱり可愛いなぁとか
ひまわりは鮮やかで素敵だなぁとか
そんなことを呑気に考えていた
その時、、、突然、ほのかな風が吹いた
髪が揺れる
それと共にゆっくりとある香りがした
「、？！っいたい、、」
また頭痛がする
どうしてだろう
目の前には［アイリス］と書かれた紫色の花が広がっていた
近づくとアイリスの香りは、より濃く、、深く感じる
「はっ、、」
思わず手を口元に添える
「まさか、そんなことって、、」
私は思い出したようだった
思い出したのか、
それとも、何か夢を見たのか
事実なんて、そう簡単に思えず
私はその場に立ち尽くした
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「ゆうた〜！」
神「おっ、おはよーA」
「もう時間ないって！お母さん呼んでるから早く！！」
神「分かってる分かってる！あとこれだけ、っ」
ｼｭｯ
「また香水なんかつけてる！もちろん良い匂いだけどさぁ、
そんなモテたい？？」
神「うん、モテたいよ？Aだけにねっ」
「…/////」
_________________________________________
そう、神宮寺くんは、、、私の兄
そして、秘密の恋人だった。
でも私の今までの人生で、兄なんていないのに
どうしてこんなこと、そう思っても
これは夢なんかじゃないと感じる
目の前に広がったアイリスの花の香りは
あの時の“ゆうた”のかおりでいっぱいだったから
、、
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作者名：a | 作成日時：2022年3月9日 1時
