２.いや、過保護すぎ！【妖はじ】

５ー１０ ページ19

「うわっ、何か黒魔術でもできそうな雰囲気。」

『グレム○ン売ってるお店みたい。』




いや、本当に探せばいそうな雰囲気。
でもグ○ムリンって生き物だからいるんだったら生物部？




「怪しい薬 作ってんじゃないだろうな。」

「怪しい生き物飼ってる君に言われたかないね。
はい、晴明先生 これあげる。」

『え…何それ？』



渡されたフラスコには怪しい色の液体。
しかもなんか煙出てるんだけど大丈夫？



「強力育毛剤!!
晴明先生、その性格的に今後毛根の死滅からは逃れられないと思うし！今のうちから使っときなよ!!」

「逃れるよ!! 地の果てまで逃げてみせるわ!!」




ああ、うん…確かにあの不幸体質じゃストレス溜まりそうだけど、逆に不幸に耐性あるからなんだかんだ大丈夫そ…




「にしても色々怪しい薬があるなぁ…」

「毎日作ってるからね。
あ、それ開けてもいいけど何があっても泥田の責任ね。」

『泥田の持ってるのドクロマークなんだけど…』



しかもラベルにはdead。
開けたら何が起こるんだよ…。




「いや〜こないだ作った新薬は大成功だったよ。まさか人面魚が人になるとはね。科学の神秘!!」

「全ての元凶は貴様か!!!」

「でも一番の成果はそこのキンタ豆狸が俺の実験を人類の神秘と勘違いしてたことかな。」ｹﾗｹﾗ




柳田君に馬鹿にされた豆は怒って喧嘩に発展した。
なんだぁ、妖怪ならではの進化じゃなかったんだ。でももしかしたらこれから進化する生き物がいるだろうし、やっぱり生物部にいよう。


そんな中、喧嘩中の二人が机にぶつかり、薬品の入った入れ物が傾き、倒れそうになる。




「あぶねっ!! こんな怪しい薬品だらけの中で喧嘩すんなよ！」

「座敷さん、かかってる!! かかってる!!」



間一髪。倒れそうになった薬品を紅子と泥田が支えたが、紅子が咄嗟に横に持ち上げてしまった。
そしてその横に運悪く泥田がおり、頭から怪しい薬品を被った。

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