２.いや、過保護すぎ！【妖はじ】

５ー３ ページ12

「よーし、皆んなで生物部見学にレッツラゴーだよ！」

「おー！」



放課後 部活見学は廊下に出された三人以外に私、紅子、泥田の三人が新たに加わった。




「部活といえば晴明、お前こそその身長(タッパ)で何もやってなかったのかよ。
バレーとかバスケとか…」

「うーん、部活はやってたけど中学は書道部で高校は弓道部。」




確か書道は字は上手かったのにコンクール出して貰えなかったんだっけ。
書いた字がセーラー服じゃ学校も出しにくいよね…。

顧問の先生の苦労を考えると力なく笑いが込み上げてる。




「弓道に至っては何故か3日に1回は矢が刺さったし…
そういや僕 部活にあんまりいい思い出がない!!」

「晴明君は昔から晴明君だったんだね!!」

『晴兄は初めて会った頃から変わってないからね！』




そうママさんに連れられ、安倍家に来た時から晴兄は変わらない。
お人好しでセーラー服が大好きなで小学生にカツアゲされる…




『変わってほしかった…』

「A、お前はどうだったんだよ。」




肩を落とす私に紅子が声をかけた。
部活かぁ。




『中学は手芸部に入ってたよ。マスコットサイズのセーラー服作って晴兄に渡してたんだ！』

「そこでもセーラーかよ。高一の時はどうしてたんだ？」

『前の高校はバイトOKだったから部活には入らずにバイトしてたなぁ。
ここの島 来るのきっかけに辞めちゃったけど。』




店長たち元気かな？今は何してるんだろ？
今度の休み、お店に遊びに行こうかな。




「何のバイトだったんだ？」

『えっと…』


「おーい置いてくぞ！」




あれ、いつの間にか遅れてた!!
私は泥田の声に慌てて後を追いかけたけど紅子は歩いてくる。
そのマイペースさに 自由だなぁ…と苦笑するしかない。


で、生物部に使ってるっていう生物室に来たんだけど。





「へぇ〜。こんな教室あるんだ！」

『この学園に来て色々見て回ったつもりだったけど全然知らなかった！』

「ちょっと待ってね!! いっぱい生き物飼ってるから！」




狸塚は少し離れ、飼ってる生き物を取りに行った。
あ、壁に鉢入りのマンドラゴラ！外の子達より少し小さめだ！

手を振ると何体か手を振りかえしてくれた。可愛い…




「顧問は誰がやってんの？」

「それがいないんだよね〜。
晴明君 顧問になってくれないかな〜。」

『顧問いないんじゃただペット飼ってるだけじゃ…』




そう思ったが学園長に許可は貰ってるらしい。
ならいい……のかな？

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