カタコトリコ (ページ43)

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過去_ジン視点ページ43

※枠の中はジンくんが話してることになります！
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昔、僕が5歳テヒョンが3歳の時母さんが死んじゃったんだ。

病気だった。

父さんはすごい悲しんだんだけど、僕らを男で1つで育てることを決心したんだ。

でも上手くいかなくてね。

父さんが仕事に行ってる間は勿論僕らは二人きり。

朝は2人で幼稚園バスに乗り、

お昼に2人で幼稚園バスから降りて

夜は父さんが夜作ってった冷めた夕飯を

2人で食べた。

それでも僕は父さんは凄い人だって分かってた。

とても出来た人だよ。

それから約1年。

テヒョンの4歳の誕生日。

僕らの家の隣に家族が引っ越してきた。

テヒョンと同い歳の一人っ子の女の子が居て、お母さんは日本人でお父さんは僕らの父さんの同級生だった。

父さんはこんな偶然があるんだって喜んでたよ。

それから父さんが今まであったことと、今の現状を話したんだ。

そしたら、隣のお母さんはいつでもおうちにおいでって言った。

それから毎日のように夕飯も朝ごはんも一緒に食べたよ。

温かい出来たてのご飯を誰かと食べるのがすごい楽しかった。嬉しかった。

女の子もすごい優しくて、いい子で、テヒョンと僕とすぐになかよくなった。

僕らはそのお母さんのことを優子さんって呼んでた。

そして、女の子の名前は、イ・A。

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A「っ、それって…！」

Aの声が震えていた。

ジン「…うん、君だよ。A。」

A「…そんな…それで…どうなったんですか？」

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僕らは本当にずっと一緒だった。

特に僕が小学校へ上がってからはAとテヒョンは2人でいる時間が長かったからかすごく仲良しになった。

いつでも一緒にいたよ。

雨の日は2人で傘をさして僕を小学校まで迎えに来たりとかね。

僕は幸せなんだって子供ながらに思ってた。

休みの日は優子さんと僕ら3人で済州島へ行ったんだ。

僕はカフェの店主さんが持ってたカメラにすごい魅了されてさ。

1枚撮らせてもらったりもした。

今は残ってるかわからないけど、Aとテヒョンと優子さんの写真。

自分で言うのもなんだけど凄くいい写真だった。

でも、それが最後の写真になったんだ。