カタコトリコ (ページ34)

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気になる_ソジュン視点ページ34

俺は大分デリケートな問題を抱えた。

いや、自ら抱えに行った。

「せんせー？聞いてるー？」

はぁ…最近の女子高生は随分と年上に馴れ馴れしい。

俺の貴重な屋上での昼休みを潰しやがって。

大切な生徒なのに変わりはない。

だけど、前にオッパなんて呼ばれ始めた頃は流石に怒ったな。

A「先生。」

呼ばれて振り向く。

いつもなら軽く無視してあしらう女子の声。

でもその透き通るような壊れてしまいそうな声には、直感的に反応してしまった。

ソジュン「イ・A…どうした？」

周りの女子生徒達は素直にAに道をあけていた。

きっとAがただ単純に美人なことと、その包容力というか優しさというか雰囲気に自然と敵意が向かないのだろう。

A「ソユンが調子が悪くて早退するそうです。」

ソユン…バカは風邪ひかないっていう言葉が日本にはあるって、前にキム・ソクジンが言ってたな。

…そうか、ソクジンが日本語や日本についてやたらと詳しいのは…。

いや、今はやめよう。

ソジュン「そうか。わざわざありがとな。」

俺はAの頭を撫でた。

…えっ、

「きゃぁぁ！せんせーいつもと違う！」

俺は何をしたんだ。

A「い、行きますね。」

ソジュン「え、あっちょっと…！」

小走りに去っていくA。

ドン引きされたんだな俺。

いや、なんで俺は当たり前のように頭を撫でた！？

違うんだ。

なんていうか…ただ、Aが…

ほっとけないんだよな。