興味_ソジュン視点 ページ17
少し気になることがあった。
俺の机には入学式の時のクラスの集合写真が飾ってある。
以前イ・Aの父親が転校前、教室へ訪れた時その写真をじっと見つめていた。
あまりにも長いこと見ていたものだから
俺は尋ねた。
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ソジュン「何か…気になりますか?」
父親はハッとすると、焦った様に誤魔化し笑いをしていた。
そしてある生徒のことを指で指した。
__この子の名前は?
ソジュン「え?…そいつは…キム・テヒョンです。」
俺がそう答えると父親は呆然とした。
そしてそっと写真を置くと帰って行った。
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何故だ?
知っていたのか…いや、そうだよな。
にしてもどうしてあそこまで驚いていたのか。
しかも不自然だった。
写真を置く時少し悲しげに微笑んでいたのはどうしてだ?
きっと何かある…。
もしかして、テヒョンの過去になにか…。
…あぁ、
あの"事故"かもしれない。
その時俺しかいない夜の職員室に同期のミンホが入ってきた。
ミンホ「なんだ。まだ居たのか。」
ミンホは俺の隣のデスクで、溜息をつきながら座った。
ソジュン「お前こそ。帰ったんじゃなかったのか?」
ミンホ「え?あぁ…ちょっと飲み物を買いに。」
そう言えばこいつ…
ソジュン「なぁ。お前過去の新聞とか調べるの得意だよな?」
ミンホ「え?まぁ…」
ソジュン「ならちょっと調べて来んね?」
俺はペンを取り雑にその辺の用紙に書いた。
_8年前 7歳児 事故 キム・テヒョン
俺はテヒョンが事故にあったことがあるのは知ってるが、内容は深くは聞かなかった。
ただ単に興味がその時はなかった。
だが今は別だ。
キム・テヒョン…お前は何があった?
ミンホ「おい、キム・テヒョンって…テヒョンだよな? 事故ってどういうことだ?」
こいつは何も知らないらしい。
説明するのもめんどくさいし、こいつの方が頭がいいのは確かだ。
先に真相を解き明かされても腹が立つしな。
ソジュン「いや別に。ただ気になっただけ。」
ミンホ「テヒョンが言ってたのか?」
ソジュン「まぁ。」
ミンホはしばらく紙を見つめた後、パソコンに向かった。
流石、分かってくれる。
これで…少しはテヒョンを落ち着かせられたらいいんだけどな。
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作者名:たんぐん | 作成日時:2019年8月26日 22時