にんじん ページ5
side 黒尾
少しの自主練をして、お風呂に入って。
そういやメガネくんと来た小さい子、かわいかったななんて木兎と話しながら食堂にはいる。
すると一番奥の卓にいた少女。
ただ、さっきと違うのはすげぇ嫌そうな顔してるってとこ。
「Aにんじん食べて。あとブロッコリーも。」
『や。』
「やじゃない。」
『おいしくないもん。ただくんあげる。』
(山口)「えー、これはAちゃんの分だから大丈夫だよ。」
どうやらにんじんとブロッコリーを食べてないらしい。
まぁ嫌か。
野菜なんて小さい子が嫌いなものトップにくい込むじゃん。
眉間に皺を寄せてぷいってしてる姿もすごくかわいかった。
まぁそんな姿を横目に、音駒の卓に座るとにんじんだけを綺麗に残してある研磨の皿が目に入る。
(黒尾)「研磨、にんじん食わねぇの？」
(孤爪)「うん。」
(黒尾)「うんじゃねぇよ、食え。」
その声が聞こえたからだろうか。
少女は椅子から降りると、研磨の所へ駆けできたのだった。
「ちょ、A？！」
メガネくんの声をまる無視で研磨の隣へくると、
にっこりと満面の笑顔で「にんじんきらいなの？」と。
困惑気味で研磨が頷くと、
もっとにっぱり笑って「おいしくないもんね！」と。
その笑顔につられて研磨、いや音駒のみんなも口角が無意識に上がっていた。
『なんていうおなまえなの？』
(孤爪)「研磨、孤爪研磨だよ。」
『けんまくん！』
「A、他校に迷惑かけないで。」
Aちゃん、の後を追ってきたメガネくんに抱きかかえられると「けんまくんだって！」と満面の笑みで話しかけている。
その姿はまるで天使。
食堂中の視線を集めていた。
「すみません、食事の邪魔して。」
(黒尾)「いや、全然大丈夫。何歳なの？」
「4歳です。ご挨拶して、こんばんはって。」
Aちゃんに挨拶をさせるように言うメガネくん。
ただ俺を見るとまたメガネくんの後ろに隠れてしまった。
(夜久)「黒尾怖がられてんじゃん。」
(黒尾)「えぇ〜…。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 750人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雷 - 3歳なの？4歳なの？曖昧なのか？ (2022年8月17日 14時) (
レス) @page49 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これからどうやって仲直りするのかドキドキです！ 楽しみにしています (2020年8月23日 13時) (レス) id: a187e33be6 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - すごく泣きそうになりました。涙腺よわくなったのかな、、ありがとうございます頑張ってください！！ (2020年8月20日 23時) (レス) id: e043872dfc (このIDを非表示/違反報告)
ぽ(プロフ) - 妹ものの作品を月島くんだけじゃなくて及川さんとかで書いていただけるとうれしいです！ (2020年8月16日 22時) (レス) id: ecbf6df878 (このIDを非表示/違反報告)
アル - 続きが気になります！更新頑張って下さい！！ (2020年8月7日 20時) (レス) id: 14f18f48ce (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：絢 | 作成日時：2020年5月27日 18時
