ねつき ページ33
(日向)「……Aちゃん、俺とお目目合わせられる?」
そっとしゃがんでAちゃんの両手を握ったのは、うちの日向。
流石に日向も無理だろ、ってみんな思っていたのに。
『…ヒック………。』
(日向)「よし、いいこ!抱っこは?してもいい?」
『いやぁなの!!!!!!』
(日向)「そうだよな、嫌か。ごめんなぁ。嫌だよねぇ、ごめんねぇ…。」
ギャン泣きしているAちゃんの背中を擦りながら、宥める姿。
徐々にAちゃんも落ち着き始めて。
何とか優しく優しく諭し、日向がおんぶしながらゆらゆらすることに成功した。
それでもやっぱりうつらうつら、としてから号泣の繰り返し。
(日向)「眠いよなぁ、お兄ちゃんもうすぐ来るよ。」
『うわぁぁぁん!!』
(日向)「だいじょーぶ、だいじょーぶ。怖いよなぁ、眠いねぇ。もうちょっとだからね、」
優しく宥める姿。
思わぬ日向の姿を見て呆気に取られる一同。
まるで兄のよう。
音駒の人に「ちびちゃんなんでそんなに慣れてんの?」
と聞かれていた時「俺妹いるんで!」と。
(日向)「小さい子がイヤイヤしてる時は、全部受け入れてあげるんです。そうだよなぁって。母さんから夏が小さいころ教えて貰って。」
(赤葦)「なるほど……。」
なるほど。
小さい子には全肯定。覚えとこ。
するとバタバタと西谷の「つきしまぁぁぁぁぁ!!」と言う声が聞こえて。
廊下を見ると月島がいた。
(西谷)「月島!!!」
「え、はい。」
(西谷)「Aちゃんがぐずってる!!」
あぁ、と顔をしたあと足早に食堂に入ってくる。
そして日向からAちゃんを受け取ると、抱きしめて背中をトントンとした。
「喉痛くなっちゃうから、泣かないよ。お兄ちゃんいるから。」
『グス……。ねむいぃー……。』
「眠いね、目閉じて。」
Aちゃんの視界を塞ぐようにそっと目に手を置く。
明らかに月島は慣れてるし、Aちゃんの力み程度も違う。
手馴れてる、な。
Aちゃんはしばらくしたあと、クタッとして夢の中へ行ってしまった。
(黒尾)「な、慣れてる……。」
Aちゃんとグズり事件、一件落着。
平然とほんの一分もかからずにAちゃんを寝付かせた月島、恐るべし。
((ところでツッキー、どこ行ってたの?))
((自販機にちょっと用があって。))
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雷 - 3歳なの?4歳なの?曖昧なのか? (2022年8月17日 14時) (レス) @page49 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これからどうやって仲直りするのかドキドキです! 楽しみにしています (2020年8月23日 13時) (レス) id: a187e33be6 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - すごく泣きそうになりました。涙腺よわくなったのかな、、ありがとうございます頑張ってください!! (2020年8月20日 23時) (レス) id: e043872dfc (このIDを非表示/違反報告)
ぽ(プロフ) - 妹ものの作品を月島くんだけじゃなくて及川さんとかで書いていただけるとうれしいです! (2020年8月16日 22時) (レス) id: ecbf6df878 (このIDを非表示/違反報告)
アル - 続きが気になります!更新頑張って下さい!! (2020年8月7日 20時) (レス) id: 14f18f48ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:絢 | 作成日時:2020年5月27日 18時