月島蛍、4歳の妹を連れて【夏合宿】

いく ページ25

side 黒尾


『Aもいきたーい！』



主将会議のことを簡単に説明すると、行きたい！と目を輝かせる。



(黒尾)「お、じゃあツッキーのとこ言いに行こうな。」


(赤葦)「森然の主将たち呼んできますね。」


(木兎)「おれタオル変えてきたいからミーティング室で会お！」



Aを抱いて烏野の部屋へ。

4歳にしては少し小さい背丈と軽い体重。


漠然とした可愛さが滲み出ている。



『…くろおのかみぬれてる…。』



俺の髪をわしゃわしゃと触る手さえも
小さく脆い玩具のよう。



あ、まつ毛も金なんだ……なんて思いながら歩くこと3分。


烏野の部屋をノックすると「どうぞー。」と。



(黒尾)「澤村いる？」


『おにーちゃん、おにーちゃ！！！！』



俺の腕の中からキョロキョロと兄を探す。

余程ツッキーのことが好きなんだろう。


ツッキーも満更でもなさそうだし。

めちゃくちゃAのこと好きそうだしな。


立派なシスコンブラコンだな。



(黒尾)「先に主将会議やることになったから、ミーティング室集合。あと月島くんいる？」


(澤村)「1年はさっき風呂行ったぞ。」


(黒尾)「まじ？どうしよ…。」



かくかくしかじか説明すると、後ろの坊主くんが俺が言っておきます、と。

等のAちゃんは兄がいないと聞いての凄い落胆よう。ため息までついてる。



(黒尾)「助かるわ、ありがと。」


(菅原)「じゃあ俺ら行ってくるから縁下頼むわ！」


『おにーちゃ……。』



少し寂しそうに俺のTシャツを抱き込める。


そんなAを抱き直し、頭を人撫でしてミーティング室に向かった。

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