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まよい ページ13

side 武田


(烏養)「先生は…月島のことどう思う?」



烏野が雑食かのようにたくさんのチームを師と見て鍛錬を行う合宿。


太陽が真上よりも少し右にある頃だろうか。

コーチの烏養くんが僕にそう問いかけた。


そこから始まる少しの会話。



すると隣でうさぎを抱きしめて大人しく座っていたAちゃんがこうつぶやいた。



『お兄ちゃんはね、まよってるんだよ…。』


(武田)「え?」


『ぜったいぜったい、ないしょだからね…?』



僕達に月島くんにこの事を言わない約束をして、Aちゃんはぽりつぽつりと言葉を並べた。



『おにいちゃんは明にぃとけんかをしちゃったの。ずっとまえにね。

それでね、お兄ちゃんはそのことをきにしてるの。
いままでもずっと。

でもね、ほんとはね、バレーがだいすきなんだよおにいちゃんは…。』



拙い言葉ではある。

否、4歳にしては随分と立派な文だ。


その話を聞いて、僕と烏養くんは察した。



きっと、月島くんは御家族間で何かがあったのだと。



そしてそれをまだ引きずっているのだと。



「おにいちゃんは、バレーがもっとすきになるのがこわいんだよ…。明にぃをみてたから…。

だからまよってるの、みんなをみてもっとなやんでるんだよ。」



月島くんのことを不安げに言うAちゃんは、

余程月島くんが大切なのだろう。


まだ4歳なんだ。

ブロック遊びとかでただ笑うだけいいのに、


Aちゃんは色んなことを考えている。


自分以外のことで、もう悩むことを知っている。



賢さ故の賜物であろう。



ただ僕は少しだけ、その賢さが怖かった。


いつか、Aちゃんを縛ってしまうものになるのでは、と怖気がして堪らなかった。



(武田)「そうなんですか…。教えてくれてありがとうございます。これは僕達3人の内緒事にしましょうね!」


(烏養)「いいこだなぁ〜Aは、」


『…ちがうよ、Aはいい子じゃないよ。』



ハッキリと、言い返したAちゃんは




試合が終わった月島くんの所に走っていった。

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設定タグ:HQ , 月島蛍 ,   
作品ジャンル:アニメ
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- 3歳なの?4歳なの?曖昧なのか? (2022年8月17日 14時) (レス) @page49 id: 1c759860fa (このIDを非表示/違反報告)
あい(プロフ) - これからどうやって仲直りするのかドキドキです! 楽しみにしています (2020年8月23日 13時) (レス) id: a187e33be6 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - すごく泣きそうになりました。涙腺よわくなったのかな、、ありがとうございます頑張ってください!! (2020年8月20日 23時) (レス) id: e043872dfc (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 妹ものの作品を月島くんだけじゃなくて及川さんとかで書いていただけるとうれしいです! (2020年8月16日 22時) (レス) id: ecbf6df878 (このIDを非表示/違反報告)
アル - 続きが気になります!更新頑張って下さい!! (2020年8月7日 20時) (レス) id: 14f18f48ce (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月27日 18時

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