64.ﾍｹｯ ページ14
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『ねぇねぇツッキー、やっぱり入学式って女子のスーツはスカートが無難なのかな？ パンツスタイルだと浮いちゃう？ ツッキーの時はどうだった？』
「スカートが多かった気がするけど、パンツもまあまあ居たような……いや、もしかしたら逆だったかも。五年も前のことだしもうほとんど覚えてないよ」
『じゃあバッグは？ ラフなリュック？ オフィスカジュアルなバッグ？ それとも就活バッグくらいカッチリしたやつ？』
「そんなに神経質にならなくても大丈夫だってさっきから言ってるでしょ？ 君がどれだけ個性的な恰好して行こうが、それ以上に奇抜な奴がウジャウジャいるところが大学って場所なんだからさ」
三月三十一日＿＿＿入学式前夜。
明日に備えて荷物と装備の最終チェックに励むAは、いつも以上に落ち着きがない。
食事が終わり、さて帰ろうと玄関に向かっていた月島は引き留められ、強制的に開催された相談コーナーに付き合わされている真っ最中だ。
チョロチョロと忙しなく部屋をうろつくAを眺めながら、ローテーブルに頬杖をついて月島が「てゆーか」と片眉を上げる。
「君がそういう細かいところを気にしてソワソワしてるのってちょっと意外だよね。周りと足並み揃えていたい典型的な日本人思考とは無縁の人だと思ってたよ。僕の知る君ならもっとこうさぁ、" 明日はついに沢山の人間と触れ合える日！ 嬉しい！ 楽しみ！ 友達百人作っちゃうもん！"」
『" 明日はも〜っと楽しくなるよね、ツキ太郎！ﾍｹｯ "』
「そうそう、そんな感じだと思ってた。誰がツキ太郎だよ」
『なんかツッキーの中の私ものすごいアホっぽくない？ 気のせい？』
「君は大体こんなもんだよ」
『とても失礼』
Aが腕を組みながら、『それに、ツッキーは分かってない』と肩を竦めた。
『何事も掴みが肝心だからね。初対面からアクセル全開だと警戒されちゃうし、個性や素を出し始めるのはある程度関係性の基盤が出来てからって決めてるの。それまでは無難で接しやすい常識人Aでやって行くんだよ。まあ私はいつでも常識人なんだけど』
「やり口がどこぞの菅原さんみたいだね」
かつて、まだ仲が深まる前。
自分にも彼をただの爽やかな常識人だと思っていた頃があったなと、月島は過去の記憶をほろ苦く懐かしんだ。
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ゆな - 更新楽しみにしてます！ (5月7日 21時) (
レス) id: cb4c8a46ee (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ふゆねこさん» そう言っていただけて嬉しいです😭GW付近からまた更新再開目指して頑張りますね！ (4月20日 20時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます、嬉しいです！！ (4月20日 20時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ぽにさん» わぁ、わあぁ、、嬉し過ぎてちいかわ構文出てきちゃいました😭 またぼちぼち更新していきますので、是非また見に来てください☺️ (4月20日 20時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆねこ(プロフ) - この小説ほんと大好きです！マイペースに続き待ってます！ (4月1日 22時) (レス) @page18 id: cd0c30d1f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月29日 22時
