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「とりあえあず、夜中にこの声量はやめとこうか……」
『うん。私もプチ反省……』
比較的周りが良く見えているタイプの二人なので、ヒートアップする前にクールダウン。
休戦態勢に入ったこのタイミングで逃げ帰ってしまおうと、月島が「それじゃあ」と背を向けてドアノブを握る。
すると、背後で『あ……』と思わず漏れたような頼りない声がした。
一瞬ドキリとしたけれど、振り返らずにそのままドアノブを外に押す。
足を踏み出そうとして、カクンと身体が止まる感覚。
またしても服の裾を引かれているのだ。
「A……。さっきも言ったけど、服が伸びちゃうからその手放して」
彼女からの返事はない。
「A」
前を向いたまま、小さな子供に言い聞かせるような落ち着いたトーンで名前を呼ぶ。
悪さをした犬を叱るときは、うるさく騒ぐのではなく静かな声でビシリと諭すに限るのだ。
雲行きの怪しくなってきたこの状況からどうにか脱出したいと願う月島の腰に、突然背後からギュッと腕が回された。
反射で「はぁ……！？」とやや大きめの声が出てしまうくらいには驚いた。
下着を見られて赤面する様子から、彼女ももう子供ではないのかもしれないと認識し始めていた月島だが、あまりの距離感バグにやっぱり子供のままじゃないかと考えを再度修正する。
「ちょっと、何やってんの。もう子供じゃないとか言ってたのはいったいどの口だったわけ？」
しがみつく両腕を引き剥がしながら振り返る＿＿と同時に、背後の彼女の顔をうっかり視界に入れてしまった月島は後悔した。
「＿＿＿＿」
だから前を向いていたのだ。
後ろを振り返らないように気を付けていたのだ。
それなのに、まんまと振り返ってしまった時点で月島の敗北は決定してしまっていたのだろう。
「……四月まで。言っとくけど、学校が始まるまでだからね」
悲しそうに揺れていたAの瞳を見つめながら、観念したようにため息交じりの宣言をする。
やはり彼女のこの顔に自分はめっぽう弱いのだと、月島が改めて己の弱点を思い知った夜のことだ。
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ゆな - 更新楽しみにしてます！ (5月7日 21時) (
レス) id: cb4c8a46ee (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ふゆねこさん» そう言っていただけて嬉しいです😭GW付近からまた更新再開目指して頑張りますね！ (4月20日 20時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます、嬉しいです！！ (4月20日 20時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - ぽにさん» わぁ、わあぁ、、嬉し過ぎてちいかわ構文出てきちゃいました😭 またぼちぼち更新していきますので、是非また見に来てください☺️ (4月20日 20時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
ふゆねこ(プロフ) - この小説ほんと大好きです！マイペースに続き待ってます！ (4月1日 22時) (レス) @page18 id: cd0c30d1f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年2月29日 22時
