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隣でフェリドが言った
「あはぁ〜、これは見られてますねぇ。特にAちゃん。知り合い?」
彼もグレンの視線に気づいたらしい
私に聞いてくる
「昔の友人だよ」
「あれは恐らく司令塔だねぇ、今回の戦争で殺しちゃうかもしれないけど、大丈夫?」
グレンを殺せるか、否か
答えは、考えるまでもなかった
「問題ないよ」
私は、グレンを殺せる
まだ彼に対して、多少の情はある
だが、殺せない程ではない
それにこの感情も、いずれ消えてしまうのだから
私の答えを聞いて、フェリドは満足したようだ
ミカエラくんの方へと視線が移された
「ところでミカくん。君は血を吸わなくてもいいんですか?」
下では、吸血鬼たちが人間の血を飲んでいた
ミカエラくんはそれを忌まわしそうに睨んでいる
「……うるさい。おまえには関係ない」
「で〜も、戦時中の今飲まないと、吸血鬼の街では法に縛られて、直接人間の血を飲めませんよ〜?」
フェリドの言葉に、彼は鼻で笑った
「おまえは法を守らず、僕の血を飲んでたじゃないか。フェリド・バートリー」
「はは、君の方から飲んでと言ってきたんでしょう?で、僕の屋敷から銃や、吸血鬼の都市から脱出するための地図を盗んだ」
彼らの会話で、大体のことを把握する
ミカエラくんは恐らく、吸血鬼にされる前までは家畜だったのだろう
クルルが治める吸血鬼の都市は、人間の子供たちが沢山いた
吸血鬼たちの食料として、その都市に閉じ込められていた
「……僕はおまえの道楽で、家族を皆殺しにされた」
私はそれを聞いて、フェリドに冷たい視線を送った
趣味の悪い奴だ
ミカエラくんがあからさまに嫌うのも、頷ける
しかしフェリドは悪びれた様子も見せず、言う
「あーらら、吸血鬼になった今でも、そんな古いことを怒っているんですかぁ?」
ミカエラくんはフェリドを睨んだ後、トラックから飛び降りる
そして答えた
「いや、僕が怒りを感じるのは、家族を守るだけの力がなかった自分にだけだ」
自罰的だなぁ
実際、その通りなのだけれど
力がなければ、何も守れない
フェリドは笑う
「最後に残った家族、優ちゃんだけは守る〜、ですか?愛だなぁ。あははは」
ミカエラくんはそれを無視し、背中を向けて歩き出す
私はその背中に向けて、言った
「でも、血は吸っといた方がいいよ。血が欠乏したら、私たちは《鬼》になっちゃうんだから」
その忠告も、無視されてしまった
私はそんな彼の態度に、思わず苦笑いを浮かべた
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ルカ - 吸血鬼側の夢主大好きです。これからも更新頑張ってください！ (2017年10月29日 12時) (
レス) id: fafbd1fba3 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - 山田花子モドキさん» ありがとうございます！そう言ってくださると嬉しいです。更新頑張ります！！ (2017年8月25日 23時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
山田花子モドキ - 更新頑張ってください！！こういう作品あまりないので、とっても面白いです！！ (2017年8月25日 18時) (レス) id: 11c8cc3cad (このIDを非表示/違反報告)
もちもち(プロフ) - こけしさん» こちらこそ、ありがとうございます。 (2017年7月28日 23時) (レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
こけし(プロフ) - ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ星を百個あげたいっ！！ありがとうございますうううううう← (2017年7月26日 0時) (レス) id: 7f4d6f5010 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2017年1月14日 20時
