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「えー、慎太郎だけかよぉ」
その様子を見ていた樹が、不満そうに俺を見た。
贔屓だ贔屓だ、と大我とジェスまで参戦。言葉にはしてないけど、むぅ…と北斗まで不満顔だ。
「じゃあさ、夜みんなでどっか飯行こーよ！」
「そうしようぜ！」
「AHAHA、チョーいいじゃん！」
そんなメンバーを見た末っ子が、満面の笑みで提案してくれた。
やっぱうちの末っ子まじ天使だわ。
「高地も行くでしょ？」
「おー」
「綾もいいよね？」
『もちろん。いい店予約しとく』
「みんな行くし、北斗も来るよね？」
「え、あ、うん」
お、みんな行く作戦で無事北斗も誘えたし、久々のSixTONESご飯会じゃん。
最近みんな肉食いたいって言ってたし、個室の焼肉かなぁ。
よっしゃぁ、と再度騒がしくなった末ズたちを愛眼しながら、いくつか店の候補を思い浮かべる。
携帯を取り出して予約しようとすると、クイッと袖を引っ張られる感覚がした。
目線を動かすと、俺の服の裾を握って上目遣いしている北斗が。
うっわ、それ無意識？あざとすぎでしょ。
「ね、A、俺にもなんかちょーだい」
『え？』
「高地と京本だけ、ずるい」
『…じゃあ、かわいい恋人には、あまーいキスを』
「え、」
顔を近づけると反射的に目を瞑った北斗の瞼に、軽くキスを落とす。
目瞑っちゃうあたりもかわいーよねぇ。
『どう、満足した？』
「く、口にされるかと思った！！」
『あはは！』
「流されるまんま目瞑っちゃったよ俺！？」
『それ誰にでもしちゃダメだよー？』
「しないわ！！」
狼狽えてる北斗の瞼にもう一度キスを落として、今度は近くにいた樹とジェスの腕を引っ張る。
「うわっ」
「へっ！？」
胸の中に飛び込んできた2人の、樹には頭、ジェスには頬にそれぞれキスを落とした。
「急に何！？」
「AHAHA、俺も〜！」
頭にはてなマークを浮かべている樹と、俺にも頬にキスで返してくれるジェス。
うーん、三者三様でさすがSixTONESって感じ。
やっぱいいよなぁ。
『好きだよ、みんな』
呟けば、6人が6人全員不思議そうにこちらを振り向いた。
「え、まじどうしたの」
「急だね」
『俺、愛はストレートにぶつける派だからさ』
そう言うと、ジェスはアメリカンな笑いを高らかに響かせ、樹と優吾は呆れ顔で、北斗と慎太郎は嬉しそうに笑い、大我は当たり前だと言わんばかりに頷いた。
「「「「「「知ってる」」」」」」
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作者名：あげは | 作成日時：2023年12月2日 0時
