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先刻、咄嗟に放ったあの忍術は、多くのチャクラを必要とする消耗の激しい技だった。
敵方にはあれを再度放てるだけのストックがまだ相当量残っており、正面衝突で対抗していてはAのチャクラが先に底をつく可能性が高い。
しかしAにはもう、これ以上死ぬ訳にはいかない事情があるのだ。
色々と工夫を凝らして効率的に対処していきたいものの、個性「蒼翼」で通している自分があまりに常識外の戦闘スタイルを取れば、きっと怪しまれてしまうだろう。
そんな事情も相まって、観客は少なければ少ないほどありがたいというわけだ。
「しかし、お一人でとなると……！」
『不安に思われるのは、私が得体の知れぬヒーローだからでしょうか。先程の光景を見てもまだ、私の能力を信じられませんか？』
「＿＿＿＿」
沈黙が流れた。
天災さながらの破壊を生み出した女にそんなことを問われては、異論を唱えることが出来る者など居るはずもない。
「いいや、アズール。俺はまだやれます。……俺はきっと、いいや、絶対に役に立つ…ッ！」
いいや、ここに一人だけいた。
ひざしは己を奮い立たせるように声を張り上げた閃走寺に顔を向け、こいつマジかよと開いた口が塞がらなかった。
『手が震えてる。脚に力が入ってない。こめかみに冷や汗が伝ってる。無理しなくていい、逃げていいんだよ。君はまだ学生で、子供なんだから』
「違う……ッ！ これは武者震いです！ 俺だってもうヒーローなんです！ 貴方ほどの力はなくたって、居ないよりはきっとマシなはずだッ！」
『強がりと強さは違う。ヒーローだって人間だよ。ヒーローだって逃げていいの。ここには今私が居て、君を保護すると宣言した。だから君はもう、甘えて頼って逃げていい』
「＿＿＿ッ！」
Aの言葉に気勢を削がれて口を噤み、しかしまだ諦めずに言葉を発そうとしている様子の閃走寺の肩を、ひざしが掴んだ。
「もうやめとけ閃走寺。お前が食い下がるだけアズールの迷惑になっちまうのが分かんねぇのかよ。蛮勇を勇気と履き違えるのはあまり賢いとは言えないぜ」
ひざしの忠告に、閃走寺が下唇を噛む。
しかしどうやら説得には成功したようで、大人しくなった彼含め、皆がAに背を向けて場を離れようとしたまさにその時＿＿＿
『伏せて＿＿＿ッ！！』
余裕のない叫び声。
突き飛ばされるように姿勢を低くしたひざし達の上空を、音もなく斬撃が通り過ぎていた。
375．厄災→←373.変更あり！！！！(2024/2/22)
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メケメケ(プロフ) - まめさん» まめさんお待たせしました〜！また読みにきてくれてありがとうございます！！😭 (5月5日 15時) (
レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 更新待ってましたーーー！！！まじ一生愛ついてきます。 (5月5日 9時) (レス) @page39 id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - STELLAさん» ひーーん嬉しいです！😭更新頑張ります〜！！ (5月4日 21時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
STELLA(プロフ) - 更新待ってました!これからも頑張ってください!毎日楽しみにしています! (5月2日 19時) (レス) @page48 id: b056f6d001 (このIDを非表示/違反報告)
メケメケ(プロフ) - くじらさん» くじらさんありがとうございます！！GW突入しましたので、また更新張り切っていきますね！！！🔥🔥🔥 (4月27日 9時) (レス) id: 9f81822037 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：メケメケ | 作成日時：2024年1月27日 16時
