ナキ子亡霊のお話 ページ9
あなたは無事に、五人のメイド全員に挨拶することができました。
二名ほど仲良くなれるか心配な人も居ますが、あなたは「仲良くなってみせるぞ」と意気込みます。
お風呂に入って、偶然出会ったリリィとお話……
そんなことをしていれば、時刻は夜の十時になりました。
あなたは夕食前に寝ていたということもあり、あまり眠くはなかったのですが、シノに部屋に押し込まれました。曰く、「良い子はとっくに寝ているわ！」とのことです。
あなたは大人しくベッドに入ります。
「……寝れない、暇だな。」
布団に入って目を閉じますが、夢を見ることはありませんでした。
「……みんな、なにしてるんだろう。寝てるのかな。
……なんか、トイレ行きたくなってきた。」
あなたは部屋を出てトイレに向かいます。
あなたの部屋のある、「館二階東廊下」にはトイレがありません。トイレに行くためには、「館二階西廊下」に行かなければいけません。そんなに距離はないので充分間に合いますが、深夜で真っ暗。あなたは怯えながらトイレへ向かいます。
この怨恨の館において忘れてはいけない要素、「亡霊」。
実害はないとわかっていても、恐ろしいものは恐ろしいのです。
あなたはトイレへの道中、何人かすれ違いました。やはり目があっても襲ってきませんし、おぞましい殺気を放つこともありません。
尿意もなくなり、あなたはトイレを後にします。
行きはよいよい帰りは怖い、という言葉を知っているあなたは、気を緩めることなく部屋へ向かいます。
しかし、あなたは足を止めました。
「ぐすんっ、ぐすっ。えーんえーん」
……泣き声が聞こえます。女の子の泣き声です。
あなたは声のする方へ行ってみました。
…そこには、半透明の女の子が座り込んで泣いていました。
亡霊の女の子です。
「おにーちゃん、おにーちゃん。」
女の子は「お兄ちゃん」を呼んで泣いています。
「……どうしたの？」
あなたは女の子に、つい話しかけてしまいました。
「おにーちゃん、いなくなっちゃった。さっきまでいっしょだったのに。」
「お兄ちゃんと一緒だったの？」
「おにーちゃん、おとしてきちゃった。どこ、どこ？」
あなたは泣いているその子を見過ごせなくなり、お兄ちゃんを一緒に探す約束をしました。
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てい(プロフ) - えある。さん» 自分でも、敬語忘れちゃうのいいなぁと思いながら書いてました。神作…！？凄い嬉しいです…！ (2023年4月2日 22時) (
レス) id: 715f75cf8f (このIDを非表示/違反報告)
えある。 - カーテシー、、、想像するとすっごいきれい、、、あと、、、作った甲斐がある、、、ます かわよ。 神作ありがとうございますっ! (2023年4月2日 22時) (レス) @page6 id: 9c1c96d73e (このIDを非表示/違反報告)
てい(プロフ) - ぺぽんさん» コメントありがとうございます…！そう言っていただけてとても嬉しいです。 (2023年3月21日 14時) (レス) id: 715f75cf8f (このIDを非表示/違反報告)
ぺぽん(プロフ) - 凄く惹き込まれるお話で面白いですね、続きが気になります😳 (2023年3月21日 14時) (レス) @page3 id: 83a944f022 (このIDを非表示/違反報告)
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