4 ページ4
それは結構遅くて、追いつかれるか追いつかれないかの狭間に私を追い込んだ。
迫り狂う爆豪くんがガッと扉に手をかける。
が、ギリギリでそれは間に合わなかった。
扉の隙間の爆豪くんが細く、そして見えなくなってから、やっと逃げることができたのだと実感する。
……上下三角ボタン押せばよかったのに、バカめ。
頭に血がのぼっていて気が付かなかったのだろう。それに救われたのは否定できない。
とはいえ、とても怖かったのは事実で、へなへなと腰が抜けたように座り込んだ。
まだ足が震えている。
「……明日から、どうしよ」
そう呟いてみたが、もちろん誰も答えてくれるはずがない。
……きっと何とかなる、多分大丈夫。
チン、と音を立ててエレベーターが４階についた。
ガラッと教室の大きな扉を開ける。
「あ、Aちゃん、おはよー！！」
元気よく挨拶してくれたのは葉隠透ちゃんだ。
「おはよう！」
小さく笑ってそれに答える。
透ちゃんの元気いっぱいな姿に反して、私は憂鬱だ。
朝起きたら昨日の出来事を忘れている、なんて都合のいいことはなかった。
私を追いかけてきた彼の顔、目の角度、そして罵声は全てハッキリと私の中に残っている。
今思えば、相当すごいことをしてしまったのではないだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2022人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イレイザー - すみませんがお二人の結婚式はいつですかね?← (7月10日 10時) (
レス) @page40 id: 02dd4ce782 (このIDを非表示/違反報告)
月見おはぎ - ひので様の綴る可愛い爆豪君が、好みのど真ん中です。今作も最高でした、有り難う御座います。 (2021年9月8日 9時) (レス) id: f413eaa44e (このIDを非表示/違反報告)
赤の黒犬 - 爆豪の拙い行動に萌えが爆発しました。もうホント尊いですね。綺麗な展開で見ていて楽しかったです! (2021年8月3日 21時) (レス) id: d5158b45c8 (このIDを非表示/違反報告)
ひので(プロフ) - べぺらさん» 迷惑だなんてとんでもないです…！わーっ嬉しいお言葉もありがとうございます、続編考えてみますね…！ (2020年1月5日 9時) (レス) id: e50bebed3f (このIDを非表示/違反報告)
べぺら(プロフ) - 今更感すごくて迷惑だと思うけど好きです,！,,続編希望します！,,,, ごちそうさまでした,,, (2020年1月2日 22時) (レス) id: 2084ff8182 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひので | 作成日時：2019年7月26日 7時
