■たじたじ ページ34
***
流星｢…おいしい？｣
｢おいしい…よ？｣
流星｢そっか、良かった。｣
.
さっきから何度このやり取りをすれば気が済むのか。
流星が作ってくれた(具材を切ったのは私)
味噌煮込みうどんをすする私を
じぃ…っと観察している流星。
.
おいしい、って答えると、
嬉しそうに、そっか、と言って笑う。
満足そうな顔がすこぶる可愛い…、
…けど、
食べてるとこをまじまじと見られるのって
なんだか少し恥ずかしい…。
.
流星｢俺、前にAが言ってたこと分かった気がする。｣
｢…？｣
流星｢食べてるとこ見るの好きってやつ。｣
｢…あ、…うん、好き。｣
流星｢食べてるの見ると安心する。
あと、シンプルに可愛い。
ずっと見てたい。｣
｢……//｣
.
恥ずかしくなって、くるりと顔を反対側に背ける。
.
流星｢あ。笑｣
｢…私も今、流星の気持ち分かった…、｣
流星｢ん？｣
｢……恥ずかしい…/｣
流星｢今まで俺の散々ガン見してたんだから、
ちゃんとAも見せてよ。｣
.
完全にドSスイッチが入った顔をしている。
.
｢…っ〜……はい、完食…！ご馳走様…っ！｣
流星｢そんな無理して一気に食べなくても。笑｣
｢…羞恥プレイに耐えられなくなった…｣
.
.
流星｢あ、A、｣
｢…ん？……んｯ｣
流星｢…ん。ご馳走様。｣
｢…な…っ、な…、なっ、な…//｣
流星｢ちゃんとご飯食べたから、ご褒美。｣
.
電光石火のように、ちゅっ、とキスをされて、
動けなくなる私に対して涼しい顔の流星。
.
…〜っ…、何この人…！！
***
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年7月12日 23時
