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Side R
眠れないならどこまでも付き合う予定だったけど、
抱きしめる状態で喋っていたら、
30分もしないうちにｽｩｽｩと寝息が聞こえてきた。
小さな手はぎゅっと俺の背中あたりの布地を掴んでいて、
顔は俺の胸に埋めている。
一人じゃ眠れないという彼女が、
俺が横にいるだけですぐに眠りについた。
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…うわー、可愛い。
こんなことされたら、さすがに自惚れてしまう。
Aは俺の存在に安心してくれている、と。
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マネージャーさんから鍵を借りて
久しぶりに彼女の家に入った時、
Aのベットの上には俺の部屋着用のパーカーがあった。
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1か月以上も会っていなかったはずなのに、
どうしてこれがここにあるんだろう…
って少し不思議に思ったけど、
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今日、Aが俺の首筋に顔を埋めた時の
“落ち着く匂い” という発言で、
彼女がパーカーを持ち出してきた理由が分かった気がした。
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＿＿＿＿＿…探されていたのだ。会えない間も、ずっと。
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佐倉さんにも紫耀にも中村さんにも、
ちゃんとお礼を言わなければ、と思った。
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色んな人に支えられて、
色んな人に心配されて、
色んな人に愛されながら、
俺たちは一緒にいられるのだと改めて感じた。
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流星｢…一生守るから。｣
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すやすやと無垢な顔で眠るAの唇に、
もう一度だけキスを落とす。
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おやすみ、
俺の、世界で一番愛おしい人。
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年7月12日 23時
