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あいつの衝撃のカミングアウトのせいで、
昔話に花を咲かせ過ぎた。
ホテルに戻ったのはすっかり遅い時間。
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撮影が少し延びたことを伝えたあの日から、3日。
Aとはあまり連絡が取れていない。
向こうも大きなファッションショーを
控えているのだから仕方がない…、か。
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声が聞きたくなったけど、もう絶対寝てる。
諦めて自分も眠りにつこうとしたその時、
スマホに着信が入って、
彼女からかと思って慌てて出た。
…ら、
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流星｢……………なんだよ、紫耀か。｣
平野｢なんだよって、なんだよ。
眠れないんじゃないかと思って電話してあげたのに。｣
まあ丁度いい。実際まだ眠くなったし。
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平野｢…あ、いや、今日電話したのは、
Aちゃん、大丈夫かなって思って。
…本人にLINEしても大丈夫しか言わないからさ。｣
流星｢……？｣
A？
なんでここでAが出てくるんだろうって、
考えていたら、無言を別の意味に捉えた紫耀が口を開いた。
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平野｢え？…あっ怒ってる？
AちゃんとLINE交換したこと。｣
流星｢え、？いや、怒ってない。｣
平野｢怒ってないならいいや。
俺、相当Aちゃんと仲良くなったからな。
……あっ、そう、それで、
薬貰いに行くだけだから大丈夫って言ってたけど、
あれから顔合わせなくて、どう？元気そう？｣
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流星｢…薬？｣
平野｢え？｣
話が噛み合わない。
お互い沈黙で変な間が空く。
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そして、その間を破った紫耀の言葉は、
あまりにも衝撃的なものだった。
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“お前、聞いてないの？”
“Aちゃん、病院行くってこの前打ち合わせ休んだの”
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年7月12日 23時
