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｢おはよ〜。｣
平野｢おはよ、………あれ、なんか元気ない？｣
｢えっ…、そんなことないよ？｣
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一瞬ドキッとしたけど、取り繕って笑顔を浮かべる。
でも平野くんは心配そうな顔をしたまま。
.
平野｢………3週間ほぼ毎日顔合わせるんだよ？
さすがに、ちょっと元気ないな〜くらいは分かるって。｣
｢……すごい。｣
平野｢なんかあった？｣
｢…………んー…、ちょっと疲れてて、眠れないだけ。｣
平野｢疲れてるのに眠れないの？｣
あ…、確かに。矛盾してる。
体は疲れていて、明日のためにも早く休みたいのに、
心が不安でいっぱいになって、眠れない。
.
.
平野｢…心無いコメントのせい？｣
｢…えっ｣
平野｢………ごめんね、俺のファンの子達が…｣
｢…あ、あ、違うよ…！
ちょっと他にも色々重なっちゃって、
それで頭が追いつかないっていうか！｣
.
だから平野くんが謝ることは何も無い、
と伝えたくて慌てて弁解する。
.
平野｢あとちょっとの辛抱だよ。
来週には流星も帰ってくるから。ね？｣
｢…ふふ、うん、ありがとう。｣
平野｢あ、頭撫でたこと言わないでね。
あいつめちゃめちゃヤキモチ妬きだから。
絶対に俺が怒られる。｣
｢怒らないよ、笑
流星、平野くんのこと大好きだもん。｣
.
あとちょっと。
あとちょっとで、流星に会える。
そう思えば、
さっきみたいな取り繕った笑顔じゃなくて、
心からの笑顔で笑えた気がした。
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年7月12日 23時
