にゃんにゃん。2 [×hk]

＊ ページ25

伊「ああ、俺だけの可愛い光が…まさかぁ。」



…まあ、これから2人で舞台するわけだし、親密になっててもおかしくない。


たぶん役作りだな、うん。



伊「さーてと、俺もメイクメイク！」



ポジティブな考えが頭を占め始め、

ルンルンな気持ちでメイク室のドアを開けようと…し、た。



「もう、光くんは無防備なの。」

『だって、いきなりくっついてくるなんて思わないもん。』

「へえ？」

『…ごめんなさい。』

「ふふっ、次からは気をつけてね？」



高木の唇はそのまま吸い寄せられるように、例の首に。

さっきのポジティブな考えは、ネガティブな考えに蹴飛ばされた。


いや、ていうかこれも確実じゃねえか！


《伊野尾さん入らないんですか？高木さんと八乙女さんもう終わりましたよ？》


メイクさん不在の部屋だったらしく彼女が入った瞬間、さっきの甘々な空気は嘘のように無くなった。


「あれ？伊野尾くん遅かったね？」


まだ顔を真っ赤にさせて首を触っている光と、今まで見たことがないくらい腹立つ顔をしている高木。


こいつめ…今度は俺が首に吸い付いてやろうか。


それを察したのか、高木は光の腕を掴んでメイクルームを出ていく。


2人からは薔薇の香りがした。


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ゆやひか舞台W主演おめでとうございます！

今回のお話、2人がロンドンに行った時に同じお店で香水を買ったエピソードから考えました。

最後の薔薇はそういう意味でもあるし、舞台のタイトルからも取っています。後者がメインです(笑)

いのちゃんだいぶ不憫だったので、次はいのひか書こうかなって思ってます！

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