にゃんにゃん。2 [×hk]

チョロいって怖い。[ym×hk] ページ12

ym side


「きょう何の日か知ってる？」

『え？…11月28日…ニーハ…わかんないなあ。』

「いや、今思いついたでしょ。」

『ん？』

「ん？」

『…やだよ。』

「別に俺何も言ってないんですけどー。」

『だってニヤニヤしてるから怪しいもん。』


お互い忙しくて、でもまた明日から忙しくなってっていう状況で、今日やっと夜2人きり。


そんな今日は11月28日。つまりニーハイの日。

つまりつまりニーハイが似合わないはずがない光さんにニーハイを履いてもらって絶対領域を拝む日！！！！


『声に出てるんだけど！』

「ねえ、ちょっとでいいからさ、履かない？」

『やだよ。変態を目の前にして安易に履くやつがいるか！』

「えー、せっかく買ってきたのにな…」

『アイドルがそんなもの買うんじゃない！』

「えー？」

『えー？じゃない！』


仕方ない。最終手段に取り掛かろう。

ソファの背もたれに寄りかかって、手の甲を顔に当てる。


「俺、最近宣伝でいろんな所回って頑張ってるのになあ。」

『うっ…』

「光さんがこれ履いてくれれば、俺もっと頑張るのになあ。」

『ううっ…』


仕事に厳しい光さん。
《仕事 頑張れる》というワードを言ってしまえば、すーぐこういう顔して迷い出すから、

言ってしまえばチョロい。

それがとてつもなく可愛いんだけどね！


『いいよ…』

「え？」

『いいよって言ってんの！山田がそれで仕事頑張れるっていうなら！』


やった！よっしゃ！！

ガッツポーズする俺を目を細めムスッとした顔で見てるけど怖くなんてないよ！！可愛いよ！！


「じゃあ、これね。」

『…何これ。』

「え？ニーハイ。」

『そうじゃなくて！こっち！』

「ん？ミニスカ。」

『ミニスカ。じゃねえよ！こっちは履かねえからな！』

「え…でも、着てくれないと…」

『…はあ、わかったよ。』


シュンとした俺に観念したのか寝室に入っていった光さん。

待つこと10分。
え、そんな時間かかる？


「光さーん、まだー？」

『……やだ。』

「え、何もう着替え終わってんの？」


寝室のドアの前まで行くとか細い声が聞こえてくる。


「…開けていい？」

『ダメ。』

「それじゃあ意味ないじゃん。ね、いいでしょ？」

『〜〜〜っ！本当すぐ脱ぐからな！』


その後に小さくいいよ、と聞こえた瞬間ドアを開けた。

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