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｢えっ、え、いや、されてないよ…！？｣
“されてたー！！
さっきお姉ちゃんのほっぺにちゅってしてたもん！”
｢…あ、あっ…、ほっぺね…！？｣
“ほっぺでもちゅーはちゅーだもん！！”
.
ぷくっ、と頬を膨らませながら涙目で抗議してくるふうちゃん。
.
…そういえばさっきスタジオに入る時、
スタッフさんが誰も見てないのを良いことに
流星にほっぺにキスされたような…。
…見られてた。
しかもこんなちっちゃい子に…。
めちゃくちゃ恥ずかしい…。
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“りゅうせいくんはふうちゃんが好きなの！”
｢…そうなの？｣
“だってさっき好きっていってくれたもん！”
｢…お姉ちゃんも好きって言われたことあるよ？｣
“だめ〜っ！ふうちゃんの！！”
…って、なに4歳児に張り合ってんだろ私。
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.
しばらくそんな不毛なやりとりをしていたら、
撮影を一度終えた流星が私たちのところに戻ってきた。
.
“りゅうせいくん！！”
流星｢ふうちゃん、いい子にしてた？｣
“うんしてた！”
.
あれはいい子にしてたのか…？
と思ってしまったが黙っておいた。
.
おいで、と言ってふうちゃんを抱えあげた流星に、
ぎゅっとくっつく小さな体。
後ろにいた私と目が合うと、
勝ち誇ったような顔で、ふふ、と笑われた。
.
“りゅうせいくん、いい匂いする”
流星｢…そう？どんな匂い？｣
“カッコイイ匂い…、りゅうせいくん大好き〜…”
.
もうすっかり2人の世界過ぎて
場違い感が凄いので、ここは一度避難することにした。
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年8月2日 17時
