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***
Side R
流星｢…A。｣
｢…っ……ぁ…、｣
バサッと布団を剥ぎ取れば、
小さく丸まっているAがいた。
.
｢…おかえ…り…｣
流星｢怖かった？｣
｢…ん…っ、｣
流星｢…おいで？｣
.
目線を合わせるようにしゃがんで両手を広げれば
そこに、ぎゅっとくっついて来て、
頭をふわふわ撫でてやれば安心したように息を吐いた。
.
｢…電話、くれて、嬉しかった…。｣
流星｢…ふふ、素直じゃん。
マネージャーさんに“Aちゃん？” って言われたよ。｣
｢なんでバレてんだろ…。｣
流星｢俺が仕事中に優先するの、Aしかいないからじゃない？｣
.
外の雷が嫌な音を鳴らす度に、ﾋﾞｸｯと身体を震わせるA。
この歳になっても苦手なものは苦手なままなんだな〜…、
なんて思いながら、彼女の頬をすりすりと撫でてあやす。
.
｢…停電したらどうしよう…｣
流星｢大丈夫、俺がいるから。｣
.
我ながら意味のわからない理論だなと思ったけど、
“…そっか” って納得しているからまあいっか。
.
.
｢…ちょっと。｣
流星｢…ごめん、なんか触り心地良くて。笑｣
.
彼女の頭を撫でていない方の手が手持ち無沙汰で、
ｽﾙっと部屋着の中に忍ばせてお腹を触ってみた。
.
｢…太ったな〜…って思ってる…？｣
流星｢いや、全然。まだ尚細くて心配。
たくさん食べさせてるつもりなのにな〜…。｣
｢…スタイリストさんにも、Aちゃんはお腹に脂肪つかないタイプだね〜って言われた。｣
流星｢食べたものどこに消えてんの？｣
｢……さあ…？｣
流星｢……あ、｣
｢…？｣
***
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作者名：紙兎
| 作成日時：2020年8月2日 17時
