legato ＊ HC (ページ5)

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5.ハタチになってからページ5

「そうですね」
RW「ヒョン、Aと知り合いなの？」
HC「まあな。お前、ヒチョルさんはやめろ。呼ぶならオッパだろうが」
「ヒチョルオッパ？」

そうだ。とヒチョルさんが満足そうに頷いた。

LT「あ、じゃあ僕も！」
HC「次はイェソンか」
「はい。その後はオッパの順番ですね。恋する美青年役ですよね。確か」
ヒチョルオッパが話題を変えたので、イトゥクさんはスルー。すみません。

HC「お前のMVと繋がってるらしいぞ」
「そうなんですか？」
HC「俺が出演すんのが決まってから急遽そういうことになったらしい」
「あ～だからか！なんとなくヒチョルオッパがこういう役って珍しいなと思ってたんです」
RW「あ～確かに。出会って恋する役って、別のメンバーが配役されそうな内容だよね」
「でしょ？」
HC「珍しいか？」
「ヒトメボレするタイプには見えないかな」

っていうより、自分から恋するタイプに見えない。

HC「一目惚れか」
「ないでしょ？」
HC「ないな」

ほらやっぱり。そう思っているとヒチョルオッパが「でも」と続けた。

HC「興味を持つことはあるな」
「初対面で？」
HC「ああ」

穏やかな顔。ちょっと思っていたイメージと違うかも。良い意味で。

その後、イェソンさんとの撮影はサクッと終了。ヒチョルオッパとの撮影に入った。

雨上がりの帰り道。
水溜まりを避けようとして正面から来る女性と軽くぶつかるヒチョルオッパ。すみませんと謝ると、笑顔で大丈夫だと答え去って行く女性。オッパはその瞬間ノックアウト！
それから何度も彼女とすれ違うけれど相手は覚えていないようで、話しかける勇気もなかなか出ない。そんなある日、あの時と同じ雨上がりの帰り道。正面から歩いて来るのはあの女性。
オッパは意を決して彼女に話しかける。
HC「あの……！」
そこでカットがかかる。

「ふぁー。緊張した！」
HC「お前はほとんど顔映らないだろうが」
えへへ。まあ、そうなんだけどね。
「私、ちゃんとできてました？」
まあまあだな、と言いながらオッパは私の髪をクシャっと撫でた。
HC「お前、この後の打ち上げ参加するだろ？」
「打ち上げ？あぁ。スタッフさんが言ってたやつ？」
お酒の品揃えがいい店だって誰かが喜んでたっけ。
「行きませんよ」
HC「は？来いよ」
「行ったところで私お酒飲めないからつまんないし」
HC「下戸か？」
「ううん。私今年19歳だから。」
オッパの目が真ん丸に見開かれている。
HC「はぁぁ？！」

ボリューム下げてください、ヒチョルオッパ。