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お父さんの仕事の都合で、県外の神崎市に越してきた。

もちろんその市の高校に通うことになるわけだけど、

6月というなんとも微妙な時期に転校するのはかなり緊張する。

「行ってきます」

今日から実際に登校する。

うわぁあああ緊張するーっ!上手く馴染めるかなぁ


「可愛い…」

少し歩くと私と同じ制服を着た女子生徒たちが見えてきた。

私が着たときはなんとも思わなかったのに

あの子達は凄く似合ってる。可愛いなぁ。

足ほそぉ…羨ましいな


「てか今日転校生くんでしょ?やばくね」

「どんな子だろうね。めんどい子じゃなきゃいいけど」


わあっ私のことだよね…っ?!

「あっ」

私のことを話していた子の鞄からリップクリームが落ちた。

コロコロと転がり私の足元でとまる。

落とした子は気付いていないのかどんどん歩いて行ってしまう

急いで拾って追いかけた。

「あっあの!」

勇気を出して声をかける

「?なに?」

待ってこの子メイクしてるよね、ちょっと待って、急に怖くなってきた

もしかして私とんでもない子のリップ拾っちゃったんじゃ…!!

「あっあああの!リップ!落としたよ…!」

「えっまじ?ありがと助かったわ」

女の子はにこりと笑った

「だからいつもいってんでしょ直に鞄に入れんのやめろって」

「リップはいつでも取り出せた方がいいじゃんか」

2人は会話をしながら先を歩いて行った

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作者名:不眠症ヒーローみかん | 作成日時:2020年3月26日 22時

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