本当に守るべきもの ページ38
[不動side]
(人1)『いいじゃん、歴史改変しちゃえば』
俺は、あまりこの審神者のことを知らない。話かけたこともない。駄目刀に話しかけられたところで迷惑だろうからな。よく2代目にも話かけるなと言われた。
でもこの女は普通にこんな駄目刀に話しかけ、歴史改変したかったらしていいと言った。
事実、ここ(本能寺の変)に出陣する度に何度も信長様を助けたいと思った。いつも本音を、甘酒と一緒に飲み込んできた。許されるわけがないから。
(人1)「さて、酉の方角にておでましだよ。短刀4、打刀2、太刀2。横隊陣に対して鶴翼陣で攻める」
審神者を先頭に走り出した。俺は、最後尾を走りながらどうしようか考える。信長様を助けたい。でも、本丸にいる皆は待っててくれている。どうすれば…
へしきり「圧し斬る!」
薬研「柄まで通ったぞ!」
宗三「見え見えなんですよ」
…楽しそうだなぁ…もし、歴史改変したとしたら、俺はあんな風に刃を振るうことができるのかな…?
(人1)「不動前!」
不動「!!くっ…このやろぉ…どこまでナメてくれるんだ」
決めた。俺は…
不動「ここでやられちゃ、信長公の沽券にもかかわるか!」
最後の一体が塵となって消えた。
(人1)「答えがでたみたいね。
さぁ、君の答えは?」
不動「俺は…」
不動「信長様の歴史を守る」
(人1)「そう。ならよし!さぁ、帰ろうか。帰ったら手入れ部屋にぶちこむからな!」
雲ひとつないオレンジ色の空と比例するように、俺の心も透き通っていた。
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作者名:幸別愛友 | 作成日時:2019年4月13日 18時