【MASHLE】無邪気な深淵の６番目長女３ (ページ42)

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兄達と長女２ページ42

「つうかぁ、なんで急にオレ達集めて出かけようと思ったん？」

「兄妹は普通一緒に出かけたりして仲良くするものなのよお兄様」

「へぇ〜〜〜」

立ち寄ったカフェのテラスでパフェを食べながら、Aは答えた。この席は３人用で、Aが座る席には他にデリザスタとファーミンが座っている。

実はこのパフェ、ファーミンが頼んだものなのだが、Aの頼んだサンドイッチが欲しいと言い始め、交換してやったものだったりする。

向こうの席でプリンプリンと騒がしいエピデムに手を焼くドゥウムの姿が見え、Aは少し申し訳なくなった。

この席はじゃんけんで決めたもので、綺麗に勝ち３負け３に分かれたのである。十分ほど前、なんで僕は勝ってしまったんだと、ドミナが嘆いていた。

「じゃああいつは〜？マッシュ・バーンデッド、あいつもオレらの兄弟だろ？」

「マッシュは今日提出期限のレポート課題やってなかったらしくて、やってから来るらしいけど…難しいから多分来れないかな」

「プッ、あいつバカなん？ウケー」

そう笑いながらデリザスタは、丁寧な手つきでパンケーキを切り分けていた。
なんでこういうときだけなんか作法良いんだろう。Aはスプーンを口に含みながら思った。

「…ファーミン、口にマヨ付いてるよ」

「ん？」

口の中がサンドイッチでいっぱいらしいファーミンの口元に、結構な量のマヨが付いている。前もお菓子を頬ばってたけれど…そういう食べ方なのか…？とAは思いながら、常備しているティッシュを持ってファーミンに近寄った。

「クハハハハッ！マジじゃんウケる！」

ファーミンを見て爆笑するデリザスタを横に、Aはファーミンの口元を拭いてやった。結構素直なことに少し驚く。

「はいできた」

「…」

大人しく口元を拭かれたファーミンは、もごもごと口の中を動かし頬の中のサンドイッチを飲み込もうとし始めた。

ありがとうとか言わないのか、そりゃ言わないよなと自分を納得させ、Aは席に座り直し再度パフェを食べ始めるのだった。