ドットくんの誕生日3 ページ35
「…何故お前がここに」
「いやーちょっと来ちゃいました!」
食堂にて、席に座りながら訝しげな表情を向けるオーターにドットは笑顔で答えた。
「帰れ、貴様に構えるほど私は暇じゃない」
「え〜そんなこと言わないでくださいよ
あ、今日オレ誕生日なんす!祝ってください!」
「はぁ……、おめでとう
祝ったから帰れ」
「ありがとうございます!」
ドットはオーターの言うことも聞かず笑顔で隣へ座った。
何してるんだ、帰れと言っただろう。とでもいいたげにオーターは眉間に皺を寄せる。
「さっきAちゃんといましたよね?
オーターさんが指導してるんすか?」
「…見ていたのか
そういうわけではない、彼女が危なっかしいから見ていられないだけだ」
「Aちゃんが?」
ドットはイーストンでの学校生活を思い出した。そんなに彼女に危なっかしさを感じることはなかったはずだ。
もしかしたら周りがやばすぎてその部分が目立っていなかったのかもしれない。
「私は食事を摂らなくてはいけない、だから帰れ」
「分かりました!あ、Aちゃんがいつもどこにいるかとか分かりますか?」
「…彼女の実質的な上司はライオだ
普段から一緒という訳ではないが、基本はやつから仕事を学んでいるはずだ
ライオは魔法警備隊を鍛える暖炉の間にでも居るだろう」
「そっすか!ありがとうございます!じゃあ失礼します!」
ドットはAの居場所を聞いてからすぐに席を立ち上がり、暖炉の間へ向かっていった。
「……全く、どいつもこいつも」
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作者名:そらいろ | 作成日時:2024年3月13日 19時