レモンちゃんと長女4 ページ4
「Aのハンバーグ美味しそう」
ちょうどハンバーグが完成した頃、後ろからマッシュが覗くようにしてハンバーグを見ていた。
「マッシュ、そっちは大丈夫だった?」
「うん、フィンくんが頑張ってくれて、
僕は片付けとか洗い物やったよ」
「そっか、頑張ったね」
私が軽くマッシュの頭を撫でると、マッシュは気持ちよさそうに目を瞑った。実の弟だと知ってから、私はマッシュに結構甘くなっている。
「はわわわわ!!マッシュくんとAちゃんがイチャイチャしてるなんて…私はどっちに嫉妬すれば良いんですかぁ゛!!」
「マッシュてめぇ!レモンちゃんに飽き足らずAちゃんとまで!!死刑!!死刑!!」
周りがとてもうるさくて、案の定先生に叱られた。
「Aちゃん!はい、あーんですよ」
「え、ええ?あーんなの…?」
「はい!やっぱり私達夫婦二人で作ったものですから、食べるときも二人でです!」
実技の時間が終わり、今は自分達で作った料理を食べる時間である。
レモンちゃんはフォークで例の黒い物体を私の口元まで寄せた。思わず顔がひきつるほどの雰囲気を醸し出している。これがダークマターというやつか…。
どうしよう…まじで私死ぬかもしれない…。覚悟を決めるべきか…?
ええいもうどうにでもなれ!!
「あー…!ん!……………」
「どうですか?Aちゃん」
「…………………………ぅ゛」
「Aちゃん!?急に膝枕だなんて積極的で私でも困っちゃいますよ…!」
「れ、レモンちゃんそれ明らかに違う!気絶してるよ!!」
「ええ!?Aちゃん大丈夫ですか!?」
「おい!早くAを保健室に!」
「マッシュ!お前は残りのハンバーグを!あれを食えるのはお前だけだ!!」
「合点」
この日の家庭科は、イーストン魔法学校始まって以来の大騒ぎになったらしい。
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作者名:そらいろ | 作成日時:2024年3月13日 19時