ローズクォーツ兄弟と長女3 ページ29
レヴィへ
突然手紙を送ってごめんな。神覚者に渡されて驚いただろ。
実は4月中旬頃にAちゃんとは仲良くなってな、最近レヴィの話をしたら手紙を送ってみてはどうかと提案されたんだ。勝手に話をしてごめんな、レヴィのこと誤解してるみたいだったから。
最初はちょっと躊躇ったんだけど、書くだけ書いてみようと思って書いてます。
正直何書けばいいか分からなくて、結構拙い内容だろうけど、レヴィはちゃんと読んでくれるよなと思って書きます。
3年生になって、調子はどうだ。元気にやってるか。友達と仲良くしてるか。
レヴィは強いし賢いから大丈夫だろうけど、あんまり素行の悪いことするなよ。イーストンからヴァルキスに編入したって聞いたときびっくりしたんだからな。
オレもレヴィと一緒に学校に行けたらと思うんだけど、当分無理そうだ。
前にオレがレヴィに、オレの分まで頑張れって言ったこと、覚えてるか。あれ、ずっと引きずってたんだ。あのときはレヴィを思ってああ言ったんだけど、あの言葉がお前にとって呪いのようなものになってしまっていたらって、不安だった。ごめんな、オレも一緒に頑張るべきだよな。
オレもいつかレヴィと学校に行けるように頑張るよ。最近は魔力が少し回復してきたみたいなんだ。簡単な魔法なら使えるようになってきた。Aちゃんも応援してくれて、彼女と会ってから体調がかなり良くなったんだ。きっと彼女は優しい人だから、オレに回復魔法でも使ってくれてるんだと思う。それをオレに言わないのは、きっとオレに気を遣わせたくないからだと思う。本当に心根の優しくて良い子なんだ、レヴィも仲良くしてやってほしい。
ここまで色々書いたけど、正直オレは、レヴィに幸せになってほしいだけなんだ。だから、無理しないでほしい。オレの手紙の返事をしたくなければ、わざわざ書かなくても構わない。オレも手紙を書くのをやめるよ。もっとちゃんとオレの気持ちを表現できたらと思うんだけど、今は緊張してて上手く伝えられない。ごめんな。
ただ、本当に、無理だけはしないでくれ。体調に気をつけろよ。
ロヴィより
114人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:そらいろ | 作成日時:2024年3月13日 19時