レモンちゃんと長女3 ページ3
「レモンちゃん、とりあえず私が手伝うから、ハンバーグ作ってこっか」
「ずっと手伝ってくれるんですか!?夫婦の共同作業ですね!!」
いや、貴方の料理が心配過ぎるだけです…。
下手したら私の命がかかっています。
「じゃあまずはタネを作ろうか…
最初に玉ねぎを切って少し炒めよう」
「はい!」
「合いびき肉に塩コショウして少し混ぜてから材料全部入れてまた混ぜて…」
「はい!」
「空気を抜くように叩きながら楕円形に成形して…」
「はい!」
「真ん中に少しくぼみを入れて焼いて…」
「はい!できました!」
「…………」
目の前には謎の黒い物体が出来上がっていた。
なぜだ…………???
しっかり最初から見ていたはずなのに…
あれか?マッシュみたいになんでもシュークリームになっちゃうみたいな感じなのか…?
マッシュよりやべぇよせめて食べれるもの作ろう。
「どうですかAちゃん、上手にできたでしょうか」
「あー…、うん、頑張ったよ」
「キャー!嬉しいですぅ!!」
ぴょんぴょん喜ぶレモンちゃんに、私の心は罪悪感でいっぱいになった。
まあ、とりあえず私もハンバーグを作ろう…。実技はだめでもレモンちゃんならレポートでなんとかなるはず…。
私はレモンに見守られながらハンバーグを作り始めた。
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作者名:そらいろ | 作成日時:2024年3月13日 19時