レモンちゃんと長女2 ページ2
「Aちゃん!よろしくお願いしますね!」
「うん、よろしく…」
私はレモンちゃんに笑顔を向けながら、内心気が気でなかった。
今日は魔法家庭科の実技があったんだった…。
これは私が料理が苦手だからというわけではない。確かに私は料理は苦手だが、魔法を使えば正直なんとかなる。
問題はレモンちゃんだ。
1年生の頃レモンちゃんが家庭科で作ったクッキーを見たことがあるが…あれは明らかにクッキーではなく…なん…というか…すごかった…。
今回はアドラ寮2年生の合同授業なのだが…。
「とりあえずマッシュくんは、あまり料理しないほうがいいかもね…」
「うーん、シュークリーム作りなら誰にも負けないのに」
「オレの足を引っ張るんじゃないぞドット」
「あぁ!?それはこっちのセリフだぜ!」
アドラ寮の問題児達が騒がしい。
彼らをペアにしたのはおそらく他生徒から不評だからだろうなあ。みんな(フィンくん除く)個性強いし…
「今日作るのはハンバーグですか…
私が愛情込めて作ったものをAちゃんに食べてもらえるなんて…ひやあぁぁ歓喜で震えが止まりません!!」
やべぇ…私今日死ぬかも…。
味覚を消す魔法をもっと早めに研究するべきだったと、私は後悔したのだった。
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作者名:そらいろ | 作成日時:2024年3月13日 19時