君の背中２(7.4start HBD!Dear TM)

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出来上がった玉子焼きは、決して形がいいものではなかったけれど、焦がさなかったところは私がんばった！
色だけ私上手だった！



きいろい玉子焼きをパクパク食べる増田さんの可愛さよ。
昨夜とのギャップで耳がキーン。

……昨夜？
昨夜！ぎゃー！
思い出して急に変な汗！



増田さんはごはんおかわりまでして、綺麗に完食してくれて、にこにこして手を合わせた。


「……ほんとはさぁ、」
「ん？」
「俺あんますきじゃないの！世話焼かれるの」
「……わ！」


やはり！私やりすぎた！
洗濯機まで回しちゃった！
うわぁーって頭抱えそうになる。
嫌われる……彼女ヅラうざかったんだ……
どうしようどうしよう、って思考がぐるぐる。



「ふふ」
「……このたびは大変申し訳なく……勝手にいろいろと……」
「勝手にやられんの、もともとあんますきじゃなかったのね？なのになんだろう？この浮かれた気分」
「……」
「なんかさぁ、新婚さんみたいじゃない？」
「……！」
「ふふ」



きっと私、すごい面白い顔してるんだろうなぁ。
嬉しいけど、喜んでいいの？
増田さんの浮かれた気分を共有していいの？




「またつくって？たまごやき」


私を見て、にこーって笑いながら増田さんはそう言った。
きっと、今ひらがなでしゃべった。


うんうん、て必死で頷く。


「でさぁ、今度は、こーゆー形にして？こんな、カレーパンマンの顔みたいな」


増田さんが両手を、左右対称の餃子みたいな形にしながら言って、笑った。
私も笑った。



窓から入ってくる風はすこしだけ涼しい空気を含んでいて、秋の気配。

しあわせな、朝。

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