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電話を終えて戻ったら、増田さんが優しい顔して言った。


「おかあさん?いつもごはん作ってくれてるの?」
「はい……いい年した娘がすみませんって感じですけどね」
「おかあさん優しいね」
「お小言いわれました。夕飯私が食べる前提でいつも作るからって」
「もったいなかったね。ごめんね。今日はなに?」
「お魚です」
「俺食べたいな〜お魚食べたいな〜」
「でもうちのおばあちゃんにあげるから、まぁいいやって」
「あ、おばあちゃんいるんだ?」
「うん、あの、おばあちゃんの、お仏壇に。月命日はいつも同じおかずお供えするんですけど。今日は違うけど」


増田さんは、あっ、て顔したあと「そっか」って言った。困ったみたいな、優しい顔。
口をぷーんてさせて結んで、喉仏がきゅって動いた。


2人でそれぞれ動いて、居間の食卓を少しずつ整えていく。最後に焼きたての餃子が食べられるように用意した。フライパンからひっくり返す時に、そっち持ってて、違うそうじゃない、あっつ!ってギャーギャー言って楽しかった。



ふたりでお座りしていただきます、ってしたら、また増田さんがパクパクあっとゆーまに食べ切っちゃった。
気持ちのいい食べっぷり。


「うーん、微妙におなかいっぱいになってないんだよなぁ」
「本当に餃子すきですねぇ」
「いや別に俺餃子ばっかりがすきなわけじゃないのよ?バームクーヘンとかカステラもめっちゃすきだからね?」
「なんですかそのアピール」
「ほらー、思い出したら食べたくなっちゃったー」
「まだ食べるの……!」


まだおなかいっぱいになってないんだよなぁ、ってまだ言ってる。


「はあ、Aんちのごはんも俺食べれたな〜。あっでも、おばあちゃんの分になったのか」
「たぶん今頃お仏壇でカッピカピだなぁ」

「……おばあちゃん、最近なの?」
「ううん、亡くなったのは私が学生の時です」
「……そっか」
「悲しかったけど、家族みんなでがんばって送り出しました。最後は病室でうちのママが、機械見ながら泣くのやめよう、って言って、あの機械っていうか、心拍数が表示されるモニター画面を見るのやめようって言って、おばあちゃんにたくさん話しかけて」
「……うん」

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設定タグ:NEWS , 増田貴久 , じぇにー   
作品ジャンル:恋愛
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あやぽにょ - 更新ありがとうございますm(_ _)mいつも幸せなります!!夢で増田さんに会いたいです、。。 (2018年10月29日 21時) (レス) id: 1cc16aeb13 (このIDを非表示/違反報告)
どみ - 最高に好みのお話です!そして読みやすいです!ありがとうございます! (2018年8月16日 22時) (レス) id: a1e09fad41 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - 追い付きました。はぁ、キュンキュンします。私も生きていられますでしょうか?こちらこそ、ステキなお話ありがとうございます。続きを楽しみにしています。 (2018年7月11日 17時) (レス) id: d177f1dbfb (このIDを非表示/違反報告)
そらまめ(プロフ) - 毎回読むたびに全力で☆を押したくなる…押して「既に投票済みです」と拒否られてしまうのを繰り返してます笑ほんとうにステキな作品ですね。 (2018年7月9日 8時) (レス) id: 5b21419bc4 (このIDを非表示/違反報告)
あやか - 素敵です(´;Д;`)!!!だきしめられたい...まっすー(´;Д;`) (2018年7月9日 6時) (レス) id: 1cc16aeb13 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:◯じぇにー◯ | 作成日時:2018年2月18日 21時

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