傘になりたい（11.11HBD！DearYT）

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食器を洗って片付けて、持ってきた器具類はカバンにしまう。
出たゴミは少しだけど、帰りにフロアの端っこにあったダストシュートに置いていこう。一つにまとめる。
片付けの間、洗面所の方でガタゴト音をさせてた祐くんがリビングに戻ってきて普通に言った。


「ね、俺風呂入るけど一緒に入る？」
「ええええ！いえいえ！」
「じゃあ先に入るね？待ってて？」
「いえいえいえいえ！帰ります！！」


心臓止まる！
例えばお風呂上がりの祐くんを直接見て、いい匂いがふんわりしてきたりしたらもうダメだね！
しねる！！！！

見たいけど！色気だだ漏れの手越様！
ドライヤーでいろんな毛を乾かす所とかも！



祐くんが、きょとんとした顔をしてるけど、もう帰りの用意はできてたので、荷物を持ってパッとごあいさつ。


「この度は！」
「ふぇ？」
「傘をどうもありがとうございました！」
「…うん」
「恩返しおしまい！帰ります！」
「え！ちょ！」


急いで玄関を出てダッシュ！途中で光の速さでゴミを捨てて、エレベーター乗って、エントランスまで急ぐ！
だーっと走って、外に出たとこでやっと一息。
ああ、生きて帰ってこられた…！



ぼんやりしながらなんとか帰宅。

ああ夢みたいだった。
この夢のような思い出を胸に、私は一人で強く生きていきます。





その後特に連絡はなし。
やはり一回限りのラッキーだった…！
いいの！いいんだけどね！
わかってたよ！


本当に、現実だったのかな…って何度も思う。証拠がないから確証がもうもてない。
妄想だとしても夢だったとしても幸せだったよ。

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