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数日後。
朝から貧血と腹痛でやっと仕事を終えた日。
帰ってシャワー浴びてエネルギーを10秒チャージして、すぐにお布団にもぐりこむ。
さっき飲み込んだ鎮痛剤が効くのはいつだろう。
横向きに寝て子宮の痛みを逃してたら、電話。
ディスプレイを見ただけで泣きそうになる。
お仕事が終わった祐くんからの電話だった。
「もしもし?」
「祐くん、お仕事お疲れ様」
「今日これから帰るから、よかったらおいで!先に着いたら鍵開けて入ってて!」
優しい声に涙が出てきちゃう。
情緒不安定。
「………」
「どした?……ん、電波?もしもーし、もしも〜し?」
「…祐くん」
「うあ!聞こえてた?」
「…ごめんね、ちょっと今日は、行けなくて……」
「え、どしたの?なになに、どした?」
「……ちょっと、おなかが痛くて」
正直に言うことにする。
家政婦さんもできなくて、傘にも抱き枕にもなれなかったら、忙しい祐くんが私と会う必要ないもん。
「え!大丈夫?」
「うん、毎月の、あれなので」
そっか、じゃあまたね、って電話を切られるつもりで、せっかく電話くれたのにごめんね、って謝るつもりで心の準備。
大丈夫、なかない。
「え!そーなの?じゃあ俺がそっち行こっか!」
「……え?」
「ちょっと待ってて!何かほしいもんある?」
「……ううん」
「じゃーすぐ行くわ」
祐くんがそう言って電話を切ってしまうから、オロオロして一回起き上がる。
え、私ボッサンボッサンなんだけど?
ていうか来てくれるの?
マンションと部屋番号聞くメッセージが届いて、そういえば初めて祐くんを部屋にあげるんだ、って震える。
部屋干ししてた服しまって、あとはゴミをゴミ箱へ!
出しっ放しのドル誌をぜーんぶ重ねてクローゼットにぼーん!
お風呂はさっきシャワーの後お掃除して出たし!
慌てて動いたらちょっとフラフラしてきて、またお布団。
ああ…部屋ばっか気にして、自分の容貌を確認できなかった…でも起きれない…
しばらくめまいと戦ってたら、チャイムが鳴る。
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あやめ - 今まで色々読んだ中で1番好きなお話でした!続編が読みたいです。 (2019年5月21日 12時) (レス) id: 9e6ffd26f9 (このIDを非表示/違反報告)
ミウ - やばい…ハルヒさん同じくぼろ泣きしてました…。 もし私がTV、映画関係者だったら ドラマか映画即作ってます…(泣) うわあああああ (2017年3月25日 15時) (レス) id: b65112862c (このIDを非表示/違反報告)
ハルヒ(プロフ) - ボロ泣きしてしまいました………( ; ; )どうしよう、こんなに泣いたの久しぶりです(笑)素敵な作品をありがとうございます!これからも応援しています♪ (2017年1月21日 0時) (レス) id: 313afc49c5 (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - 久しぶりに読み返しました。ほっこり幸せ〜♪ 2時半だ!寝なきゃ。おやすみなさい(笑) (2017年1月18日 2時) (レス) id: 3f7a93ce59 (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - 久しぶりに読み返しました。ほっこり幸せ〜♪ 2時半だ!寝なきゃ。おやすみなさい(笑) (2017年1月18日 2時) (レス) id: 3f7a93ce59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◯じぇにー◯ | 作成日時:2016年10月11日 21時