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先輩は「Aがそう言うならそうするか」、って言ってくれた。
これでいいんだ、いつまでも叶わない片思いにしがみつくわけにはいかないし。
『だとしてもさすがに今日は送る』
「え、大丈夫ですって」
『だってAどうやって帰んの？』
「…」
…どうやって帰ろう。
思わず黙り込んだら、タイミングを見計らったみたいにスマホが震えて
「俺課題やばくてさくちゃんに迎えに行ってもらってる！」って龍我からラインが来た。
「…あ、迎え来てくれるみたいです」
『…彼氏？』
「だからいないですって」
『どうだかね』
「じゃあ迎え来るまで待っとく」って先輩が私の隣に並んだら、従業員入口が開いて
また橋本くんが顔を出した。…デジャブ？
涼「あ、よかったAちゃんまだいた」
「どうしたの？」
涼「なんかイケメンが迎えに来たよ」
…龍斗か。
先輩にお礼を言って、従業員入口から店内に戻ると橋本くんがくるんって私に向き直った。
涼「踏ん切りついた？」
「うん、たぶん」
涼「だと思った、あの先輩を見たときのAちゃん、好きな人を見た顔とは思えなかったし」
「え？」
涼「普通もっと嬉しそうな顔するでしょ」
「そうかな…」
涼「だからまだ帰ってないだろうなって思って呼びに来た」
…橋本くん、エスパーか何かかな。
「お店で待ってもらってるよ」って橋本くんに言われて見ると、メニューをガン見してる龍斗がいた。
「お待たせ」
作「うお、びびった」
「そんな集中して見てるから(笑)」
作「ふふ、お疲れさま」
「ありがとう、ごめんねわざわざ」
作「いいよ別に」
なんて言いながら、完全に龍斗の意識はケーキに向いてる。
…仕方ない、
「なんか食べる？」
作「え、いいよ俺財布持って来てないし」
「私出すよ、社割効くし」
作「いやあ、でも」
「じゃあ来てくれたお礼に買わせて？」
龍斗の返事も待たずに橋本くんを呼んで、席に着いてお冷を持ってきてもらった。
さっきまで遠慮してたわりには、メニューを見てる龍斗の目はキラッキラで
…相変わらず甘いものすきなんだなあ、
作「Aちゃんのオススメどれ？」
「えー、イチゴタルト」
作「絶対美味しいじゃんそれ」
先輩のせいでモヤモヤしてた気持ちも、なんだか龍斗見てたら浄化されて
…変なのは龍斗じゃなくて、私だ。
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なぴたん(プロフ) - キュンをありがとうございます。 (2020年10月25日 21時) (
レス) id: e52c01cdc8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆっきん☆(プロフ) - この作品めちゃくちゃ好きなやつです。続きが気になって、キュンキュンしちゃいます。楽しみにしています。 (2020年10月1日 19時) (レス) id: 1f3a1e88fd (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - とても面白いです！続きが気になってるので早く公開されないかな〜ってうずうずしてます！低評価する人はゆゆ様の文才に嫉妬してるんですよ！私はもちろん一番右を推させていただきました！これからも頑張ってください！作ちゃん、おめでとう！ですね！ (2020年9月30日 16時) (レス) id: aef40a82b9 (このIDを非表示/違反報告)
みなこ(プロフ) - ゆゆさんの小説、すごく好きなので朝から幸せです！ (2020年9月30日 8時) (レス) id: 4ba1728e1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ
| 作成日時：2020年9月30日 4時
