まふまふの女版

女版。21 ページ22

・





昨日はその後お菓子を食べて解散し、無事に仲良くなろう大作戦は成功に終わった、と思う。




「お邪魔します。」


「ど、どうぞ！」




そして、今日の夜19時から生放送をするんですが。


実は今まふくん家にいます。


たまたま外出して帰って来る途中にまふくんと出会って、そのまま家にお邪魔してしまった。


結構軽いノリだったんだよね、さっきのことはイマイチ覚えてないけど。



まぁ、うん、いいや。


これも昨日の作戦の賜物と思えば。




「もうそろそろ19時だし、準備始めるね、」


「ありがとう！何か手伝うことある？」


「あっ、ううん！大丈夫！」




昨日仲良くなれたと思ってたんだけど、1日で関係が劇的に変わることはないらしい。


未だに話していてもバッチリ目が合うことは少ない。


まふくんから家に誘ってくれたのは、多分仲良くなるためだと思うんだけど。




「あ、そういえばまふくん、晩御飯どうする？」


「え、んー、どうしよう？何も考えてないなぁ。」




うーんって、機材の準備をしながら言うまふくん。


それでも手は止まってないしさすが。




「何か材料とかあるんなら作ろうか？」


「ほんとに？！」




お邪魔させてもらってるし、何かお礼がしたい。


これでも一応料理はできる方だ。


毎日自炊だし。




「うん！お口に合うかわからないけど…。」


「じゃあお願いします！」




爛々と目を輝かせている。


ついには鼻歌まで歌い出した始末。


こんな喜んでもらえるなんて思ってなかったからびっくりだ。




「リクエストとかある？」


「そうだねぇ、んー、あっ！オムライス食べたいなぁ。」


「わかった！じゃあ生放送終わったら作るね！」


「やったー！楽しみ！」




両手を頬に持ってきてふふっと笑うまふくん。


出会った時も同じようなポーズしてたけど、本当に可愛すぎない？


うん、これは負けた。





・

女版。22→←女版。20

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す