外恋慕【 sh × sm 】 (ページ29)

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◎ ⅸ ページ29

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どうしても気になって、ついに紫耀の事務所にまで足を運んでた。
アポ無し訪問なんかしたこともないし、必ずしもいるとは限らないのに。

受付には若そうな可愛らしい男の子がいて、
声を掛けたらすごい笑顔だった。眩しかった。

「あのぉ……」
「はい！」
「あ、えっとすいません、平野紫耀って今日来てますか？」
「えっと、どちら様ですか？」
「あ、いや名乗るほどのものではないんですけど、」
「平野はおりますが、お知り合いですか？」
「……まあ、はい、」
「ファンの方ですか？」
「いやいやいや、全然！」
「あ、じゃあ彼女さん！？」
「はあ？そんなわけ……！……あ、えっと、もう大丈夫です、失礼しました」
「え、あ！ちょっと！」

私ってば、何しにこんなところまで来たんだか。
紫耀の様子を見にきた、なんて図々しいにも程がある。
居ても立っても居られず、その場から走り去った。
全身を舐め回すよう見定めたスーツの男の子は、誰だったのだろう。

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