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・ 《 sm side 》 ページ14
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息の根を止められたような嫌悪感が拭えなかった。
何年も経ってるのに、心は一瞬で奪われる。
俺がどれだけ努力しても、お前に敵うことはないんだよ。
突然目の前に現れて、俺らの関係を問われた時、
チャンスだと思った。
激しく動揺してる紫耀に勝てるかもしれないと。
だけど履き違えてた。
Aの反応が物語ってた。
そして本人の口から聞こえた "「ごめん」" 。
＿＿「俺に気遣った？」
＿＿「紫耀が帰ってきたら気持ちが揺らぎそうで怖いから？」
ただの本音だった。
無言で俯くAを見て、これまでの努力を全て否定された気分だった。
Aを信じてないわけじゃない。
自分に自信がないだけ。
あいつもきっと、いや、まだ絶対Aのことを想ってるから。
俺があと１年早く生まれていたら、最初からAの心は俺に向いていたのかな。
出逢ったあの時から、ひしひしと感じていた淡い恋心。
負けたくないと誓った瞬間、もう既に俺の負け戦だった。
．
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作者名：詠夢
| 作成日時：2021年2月7日 7時
