月光の甘いひと時 【狂い月】

霊感 ページ21

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満「 俺は昔に殺人事件があったとか聞いたな。 あと、昔の取り壊し工事で従業員が
自 殺したせいで中止になったとか…」



貴「 こわっ」



響也「 昔から『呪いの屋敷』って言われてるらしいよ。 人形に命を吹き込むと呪われるとか、迷信っぽい噂もあるくらいだし」



隼人「 へ、へぇー………なんか色々あんだね、ここ。」



康平「 実際に何か見たとか、そういう話は？」



進「 実際に遊びに入ったやつは何人か知ってるけど、特に話は聞いてねぇな」



康平「 そうか…」




暗い表情をする康平。


屋敷に来た時から様子がおかしいし、一体どうしたのだろうか…




貴「 ねぇ、ここって電気通ってるの？」



響也「 電気はないけど…奥でマッチを見つけてね。残りのマッチは隼人が使っちゃったから」



貴「 そっか。明かりがあるだけ嬉しいよ」




ロウソクについている明かりが、ゆらゆらと揺れる。


満は、康平のところへと移動しており
険しい表情で何かを話していた。




満「 お前、よくあんなもの見つけたな」



康平「 ん？ あぁ……何かある気がしたからな。 本当にあるとは思わなかったけど」



満「 変に勘いいんだな、霊感あるとか？」



康平「 ……この屋敷、変な感じはするけど
はっきりとは言えないんだよな。だから気にしすぎかと思ったけど…」




満「 そうか…」




康平「 あんまり、長居はしない方がいいと思うよ。」




満「 ……。」












ｼﾞ┄┄┄┄ｼﾞｼﾞｯ











康平「 …………っ！？












………………何だ？ 」






康平は、突然ドアから出て行った。






貴「 え、康平…？」




隼人「 康平！ ちょっと、どうしたのさ」




康平の異様な行動に戸惑う。


トイレにでも行ったのだろうか…でもここは衛生的によくないような…←




隼人「 進、追いかけよ！」




進「 おう」




貴「 えっ、ちょっと待って！ 満！早く行くよ！」





そう言い、後ろを振り向く




満「……」




貴「 み、満…？」




満「 …このカギ、一応もらっておくか」




満は、血痕で(たすけて)と書かれた紙と、月のカギをポケットにしまった。

真夜中の屋敷→←たすけて

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