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「ううん。いつも私ばっかり助けてもらってるもん。たまには甘えて欲しい」
「俺もAに甘えてばっかりだけどね。でも、Aはあんな話しても、全然変わらなくて…。俺がどんだけ安心したか」
「私も、嬉しかったよ。佐久間くんの心が見れて、より距離が近くなった気がする。っわ、」
佐久間くんは私を本格的にキッチンから離し、引き寄せて後ろから抱き締める。
「俺も。Aと心が通ってるって感じする」
返事をしようと口を開く前に、でもさ、と佐久間くんは続けた。
「もっと…Aを近くに感じたいって言ったら…。やだ？」
吐息混じりで、耳元で囁く。
それは、どこか怖々と聞くような。それでいて余裕のなさそうな。
「さ、佐久間くん…」
「嫌ならもちろん、しないよ。だけど俺は、もっとAと仲を深めたいし、この先に進みたい」
まだそういったことはしたことはない。
今日家に来たのだって、看病のためだし、そもそも一人暮らしということも知らなかった。
ドキドキして胸が痛い。
密着する背中から佐久間くんにも聞こえそうだ。
「欲のためだけじゃなくて。もっとAを肌で感じたい。Aが、欲しい」
するりと私の腕を撫でて、手をとって、手のひらまで指先を滑らす。そして見せつけるように自分の指を絡める。
それを自分の口元に引き寄せ、ちゅ、と唇で食んだ。
「っ！」
目が合うと、いつもの元気スマイルじゃなくて、大人の男性のような紳士的な笑み。でもその中に捕食者のような鋭さもあって。
ふるりと体に甘い痺れが走る。
しばらく見つめ合ったまま答えられずにいると、佐久間くんは眉を寄せて笑った。
ぽとりと腕が落ちる。束縛が抜けて、一気に寂しくなった。
「ふふ、ごめんね？急すぎたね。怖がらせてごめん。Aのこと感じたい気持ちもあるけど、ちゃんと大切にしたい気持ちも強いから」
「さ、佐久間くん…」
「気にしないで？変に気まずくなるのはやだからさ」
にぱっと笑ってひらひらと離れる。
その時には努めていつもの佐久間くんでいようとしてくれた。
「俺ちょっと、シャワー浴びてくんね！出たら俺も一緒に料理する！」
さっきのドキドキする佐久間くんは影形もなく、元気印の佐久間くんへと一瞬で変わる。
どう考えたって、私のことを想ってあえてそうしてくれているんだとわかる。
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はー(プロフ) - もゆさん» こちらこそありがとうございました！私としても最終的には書きたいなと思っていたので、楽しんでいただけてよかったです。 (2022年10月18日 23時) (
レス) id: 32b48b81ff (このIDを非表示/違反報告)
もゆ(プロフ) - リクエストに応えて頂きありがとうございました。最高でした！ヤンキー君のイメージそのもので、沢山キュンキュンさせてもらいました✨何回も読み返したくなる作品に出会えて幸せです(*^^*)新作楽しみにしています☆ (2022年10月16日 21時) (レス) id: 3bc63a7d97 (このIDを非表示/違反報告)
はー(プロフ) - ふみさん» コメントありがとうございます！繰り返し読んでいただいているということで大変光栄です！引き続きよろしくお願いします。 (2022年10月7日 14時) (レス) id: 32b48b81ff (このIDを非表示/違反報告)
ふみ(プロフ) - お話の世界観が素敵で大好きです。ヤンキーくんのかわいい所と色気が溢れている所のギャップにドキドキして何度も読んでいます。お忙しいとは思いますが応援しています！ (2022年10月7日 0時) (レス) id: eafe2700f6 (このIDを非表示/違反報告)
はー(プロフ) - skylineさん» コメントわざわざありがとうございます！鋭意作成中です！ (2022年9月27日 18時) (レス) id: 32b48b81ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はー | 作成日時：2022年9月9日 18時
