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俺は寝ている会長の横に座って、手を握った。
佐「ごめんな、会長」
赤く腫れてしまった頬を撫でる。
熱を持っていて熱かった。
阿「俺たちのせい、か」
深「いやほんと、情けないわ」
岩「来たぞ」
肩を落とす俺らのところに、翔太と涼太が来た。
渡「お前ら、さすがにこれはねーわ」
宮「女の子巻き込んじゃダメでしょ」
申し開きもない。
完全に俺らが悪い。
渡「親御さんになんて説明すんだよ全く」
パシっと頭を叩かれた。
全く痛くなくて、どうせなら気を失うほど殴って欲しいと思った。
会長は目を覚さない。
彼女の母親には、翔太から電話してもらった。かなり感情的になっていたとのこと。すぐにくると言っていたようだ。
額にかかる前髪を払ってやる。
貼られた大きなガーゼが痛々しかった。
そこへ、バタバタと騒がしい足音。
遠慮なく開けられたドアの先に、40代くらいの女性がいた。
「Aの母です！Aは！？」
渡「お母さん、この度は誠に…」
「そんなことどうでもいいの！！どいて！」
謝って説明しようとした翔太を押し退け、横たわる会長のベッドに来た母親。
娘の様子を見た彼女は今にもヒステリックに叫び出しそうなほど、悲痛な表情を浮かべていた。
「どういうことなんですか！？これは誰がやったの！？」
俺たちをぐるっと見渡して鬼のような形相に。
渡「違います。彼らはAさんを助けたんです。手を上げたのは、別の高校の生徒でして」
「じゃあその人たちを呼んでください！ありえない！謝罪させます！」
渡「もうすでに警察にも連絡済です。犯人たちはそちらから正式に事情聴取がありますから」
「とか言って！学校はほんと、うやむやにするのが得意ですもんね！あなたたちだって、なにその格好！この子をこんな目に合わせた人たちと変わらないんじゃないですか！？」
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作者名：はー | 作成日時：2022年9月3日 23時
