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「佐久間たちケンカはよくしてるけど、万引きとか、犯罪行為に手を出したことはないんだよね。だから俺も変だなって思ってるんだけど」
宮舘先生も首を捻る。
「翔太も違和感あるみたいだけど、連絡が来ちゃったら聞くしかないじゃない？」
「でも彼らはやってないって」
「まあね、俺らもその言葉を信じたいんだけどさ」
4人の怖い顔を初めて見た。
その必死な表情からは彼らがやってないように見えるのに。
なんでスーパーから連絡なんて。
「だってよぉ、4人組で、そのうち1人がマッチョで、1人がチビでピンク頭って言われたら、そりゃ話聞くしかねーだろ。茶髪もいて」
阿部くんを指差し。
「左耳にチャラピアスって言われちゃあな」
深澤くんを指差した。
渡辺先生の言葉に耳を疑う。
みんなの外見的特徴。そのものだった。
「ぼ、防犯カメラは！？」
私は思わず渡辺先生の背中に向かって叫んでいた。
「そんなに特徴がわかってるなら、防犯カメラにも映ってるんじゃないんですか？スーパーだし、そのくらいありますよね？」
渡辺先生は苦い顔をした。
「防犯カメラを確認すんのには、警察に通報しなきゃなんないんだ。スーパー側はそこまでしなくても、犯人が自己申告すりゃお咎めなしって言ってくれてる。だから聞いてるんだよ」
先生はちらっと4人を見上げた。
「だからぁ、俺らは知らないって！！」
宮「翔太、今日はそのへんにしといたら」
渡「スーパーになんて返事すんだよ。やってないけど、わかりませんて言うのか？」
彼らはきっとやってない。
無実の罪を向けられてしまっていることに、憤りを感じた。
佐久間くんはそんな人じゃない。
「失礼しました」
私はまだ後ろでぎゃーぎゃー言い合う彼らを残し、足早にその場を後にした。
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作者名：はー | 作成日時：2022年9月3日 23時
