×回目の初めまして【wrwrd】【脅威】 (ページ3)

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始まり始まりページ3

『はぁはぁはぁっっ!!』

*逃げろ*脳内はその言葉で埋め尽くされていて、それ以外何も考えられない。
逃げてきた恐怖と罪悪感が心を覆い尽くす。
走り続けて乾いた唇や、汗だくの手顔。そんなも気にならないぐらいに、走り続けた。

『着いた…!!』

毎日、帰りにこっそり作り続けた家。
家から遠く離れているからそう簡単には見つかりはしないだろう。

『わぁ、きれい…』

扉の近くに昨日までは咲いていなかったはずの綺麗な花が咲いていた。
とっちゃうのは勿体無いな、そう思いながら、花びらに手を触れると

『っ!?』

周りが白く光り、輝きの中へと放り込まれた。
が、次は瞼を開くと

『???』

扉の前で座り込んでいた。
まだ十分に成長していない頭で今起こったことは、理解できなかった。

『!ああ…』

見るとさっきまで綺麗に咲いていた花が茶色く萎んで自分の手の中に残っていた。
残念。綺麗だったのに何て思いながら家に入る。

『やったぁ。ついに解放されたんだ!!』

これで大嫌いな****とおさらばだ。
苦労して家を建てた甲斐があった。

『***って言う名前やだなぁ』

自分の名前を呼ぶたびに大嫌いな****の顔が蘇ってくる。
新しい名前考えなくちゃ。

『うーーん』

まあいっか!!あとでいいや。
もう"自由"なんだし。
気分転換にお外へ出よう。
それがこのお話が始まる合図になるなんて、知らずに